GERBERA PARTNERSブログ

法人税|役員退職金の打切り支給における注意点

2015/08/10

Q 役員退職金の税法上の取扱いについて教えて下さい。

 

A まず、退職金の原則的な取扱いについてご説明します。

  

 退職金とは、「退職手当、一時恩給その他の退職により一時に受ける給与」を言います。当該退職金に該当するためには次の3つの要件を備えることが必要です。

(1)退職すなわち勤務関係の終了という事実によって初めて給付されること。

(2)従来の継続的な勤務に対する報償ないしその間の労務の対価の一部の後払いの性質を有すること。

(3)一時金として支給されること。

退職の事実がないにも拘らず一時金を支給した場合は賞与に該当し、退職所得ではなく給与所得として扱うことになります。

 

 ただし、例外的な取扱いとして、現実には退職という事実はなく引き続き勤務している場合でも、一定の要件を満たして退職金を支給(打切り支給)した場合に、法人税法上は退職給与として損金に算入することができる場合があります。

 

 例えば次のような打切り支給で一定の要件を満たすものについては、退職給与として取り扱うと規定されています。

(1)役員の分掌変更等が行われ、実質的に退職したのと同様の事実が生じたため打切り支給する場合(法基通9-2-32)

(2)使用人が役員に就任した時点で打切り支給する場合(法基通9-2-36)

(3)定年の延長に伴って打切り支給する場合(法基通9-2-35)

(4)定年後の継続雇用に伴って支給する場合(法基通9-2-35)

 

(1)の職務分掌の変更に伴う役員退職金についてもう少し詳しく見ていきます。

・常勤役員が非常勤役員になった場合

ただし、代表権を有している者、又は、代表権はないが実質的に法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者には適用されません。

 

・取締役が監査役になった場合

ただし、実質的に法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者、又は、一定の要件を満たす株主である者には適用されません。

 

・分掌変更後の給与が激減(おおむね50%以上減少)した場合

ただし、法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者には適用されません。

 

 上記の事由に該当しない退職金を支給した場合には賞与となり、事前確定届出給与等に該当しない限り、損金算入されないことになりますので注意が必要です。さらにこれらの通達は唯一絶対の要件ではなく、あくまで例示となります。したがって個々のケースの実態を詳細に分析した上で判断する必要があります。

 

 役員退職金は高額であり、その判断には慎重な検討が必要となります。判断等不明な点がございましたら、ぜひガルベラ・パートナーズにご相談下さい。


◆ ガルベラのメールマガジンに登録しませんか◆

当社では毎月1回、ご登録をいただいた皆様へメールマガジンを配信しております。

税務・労務・経営に関する法改正や役立つワンポイントアドバイスをご案内しておりますので、ぜひ貴社の経営にご活用ください!

 

10秒で登録が完了するメールマガジン 登録フォームはこちら!!

ページの先頭へ