GERBERA PARTNERSブログ

所得税|居住者が海外居住用財産を譲渡した場合に3,000万円控除を受けることはできる?

2017/02/06

Q このたび日本に帰国することになり、日本の居住者となります。海外のマイホームを売却したのですが、帰国前の現地で売買契約を締結し帰国後に引渡しをしました。よって引渡しベースにより譲渡所得の申告をする予定です。この場合、この譲渡は居住用財産の譲渡の3,000万円の特別控除の適用がありますか。

 

A 租税特別措置法第35条第2項の適用要件を満たせば3,000万円の特別控除の適用を受けることができます。 

 

 仕事で長く海外に赴任している場合、現地で居住用財産を購入し、そして、日本に帰国の際には、その居住用財産を処分してくるのが一般的なようです。日本からみるとその居住用財産は国外財産で譲渡人はこの段階では非居住者ですから、日本での課税関係は生じません。しかし、上記のように現地で売買契約を済ませ、日本に帰国してから引渡すといったケースでは、日本での課税はどうなるかといった疑問点が生じます。

 

ご質問の回答は以下のとおりです。

 

 租税特別措置法第35条第2項に規定する居住用財産は、日本国内にあるものに限られないので、同項の適用要件を満たすものである限り3,000万円の特別控除(※)の適用があります。 

その際、譲渡資産に居住していた事実を明らかにする書類を添付する必要があります。

 

※居住用財産を譲渡した場合の特別控除とは、簡単にいうと個人がマイホームを売却したときに利益(譲渡益)が生じれば、一定の要件を満たすことで譲渡所得から最高3,000万円までを控除することができる制度です。これは所有期間の長短に関係なく受けることができます。詳しくは以下の国税庁HPをご覧ください。

 

その他、留意点がございまして一部記載いたします。

 

(1)長期間所有していた居住用財産を譲渡した場合などの軽減税率の特例や、買換え・交換の特例が適用できる資産については、国内にあるものに限られていますので、今回のケースでは受けることができません。

 

(2)海外で譲渡益が出ているということは、その国でも税金が発生していると考えられます。そのような場合には、日本側では外国税額控除を受けられる可能性がありますが、日本での税金がない場合や日本の税金以上の外国での税金を取り戻すことはできません(外国の税率が日本より高い場合)。

 

(3)このご質問の大前提として、その譲渡された方が居住者であることです。その方が非居住者であれば非居住者における国外源泉所得となりますので、日本の所得税、住民税は課されません。

 

 なお、住民税に関しましては、住民税の納税義務者は「その年1月1日時点において市区町村に住所を有するもの」と定められています。よって、その方が居住者であった場合でも、例えば帰国した年の2月に、国外の居住用財産を譲渡したとしてもその年の1月1日時点には日本に住所を有していないため、日本の住民税はかかりません。

 

 これら以外にも、留意点や疑問点が出てくることが想定されます。不動産の売買は税額が大きいケースが多いので、お近くの税理士にご相談されることをおすすめいたします。

 

 


◆ ガルベラのメールマガジンに登録しませんか◆

当社では毎月1回、ご登録をいただいた皆様へメールマガジンを配信しております。

税務・労務・経営に関する法改正や役立つワンポイントアドバイスをご案内しておりますので、ぜひ貴社の経営にご活用ください!

 

10秒で登録が完了するメールマガジン 登録フォームはこちら!!

ページの先頭へ