GERBERA PARTNERSブログ

社会保険|会社を辞めた後の健康保険、どうするのがいい?

2016/03/29

Q 退職する従業員から、会社を辞めた後の健康保険はどうするのがよいか聞かれました。会社で入っていた健康保険を継続する方法と、国民健康保険に入る方法があるようですが、どちらがよいのでしょうか。

 

A 会社で入っていた健康保険に継続して加入するのと、国民健康保険に加入するのと、どちらに入るのがよいか一概には言えません。給付と保険料額という2つのポイントを確認しながら、選んでもらいましょう。

 

1.給付の違い

 

 健康保険と国民健康保険のどちらに入っても、これらの制度のメインの給付は、窓口負担3割で病院にかかれることです。では、違いはどんなところにあるのでしょうか。

違いがあるのは、次のようなときです。

(1)大きな病気にかかったとき(高額療養費)

(2)出産するとき(出産育児一時金)

 

(1)高額療養費

 窓口負担の3割も積み重なると負担が大きくなるため、自己負担が一定の額を超えたときには、超えた額を健康保険から支給する、という制度です。

高額療養費が適用になる一定の額は、年齢や収入によって異なりますが、一般的な所得の方(年収約370~約770万円)であれば、月80,100円までは自己負担しなくてはなりません。 

 

(2)出産育児一時金

 出産したときに給付を受けられる制度です。支給額は、420,000円(産科医療補償制度対象分娩の場合)です。

 

 健康保険によっては上乗せの給付があり、ある程度、医療費がかかったときには、高額療養費に該当しなくても自己負担の還付を受けられたり、出産育児一時金よりも高い給付を受けられたりします。

 

 会社で加入している健康保険の上乗せ給付が充実しているのなら、頻繁に病院に行っている方や出産を控えている人は、健康保険を継続する方がよいかもしれません。

 

 上乗せの給付がなく、あったとしても大きな病気や出産のことは考えない、ということであれば、保険料の安い方を選ぶのがよいでしょう。

 

 会社で入っている健康保険には、どんな給付があるのか確認しておき、退職する方がご自身で判断できるよう、情報提供をしてあげましょう。

 

2.保険料額の違い

 

(1)任意継続の保険料

 任意継続の保険料は、これまで払っていた保険料の2倍が原則です。ただし、上限がありますので報酬が高かった方は、保険料が安くなる可能性があります。

 

 具体的には、標準報酬月額というものに保険料率をかけて決定します。

たとえば、平成28年3月に、協会けんぽ東京支部の健康保険を任意継続した場合

 

【標準報酬月額20万円の場合】

20万円×9.96%=19,920円

【標準報酬月額47万円場合】

28万円×9.96%=27,888円

 

 協会けんぽの場合、任意継続の標準報酬月額の上限は28万円のため、在職時の標準報酬月額が28万円を超える人は28万円を使います。

 

 なお、健康保険の保険料は、扶養家族がいてもいなくても、額に変わりはありません。

 

※ 保険料率と上限の標準報酬月額は、保険者(健康保険事業の運営主体)ごとに異なります。

 

(2)国民健康保険の保険料

 お住まいの市区町村がどこか、収入がいくらであるか、世帯のうち何人が国民健康保険に加入するかなどによって異なります。

市役所、区役所の窓口でご確認ください。

 

 なお、退職理由が、解雇や退職勧奨を受けたなど非自発的なものである場合、保険料の軽減措置がありますので、該当する方には、そのことも役所の方に伝えたうえで、保険料額を確認してもらうように伝えましょう。

 

3.担当者として気をつけておきたいこと

 

 退職する方が、任意継続するときには、会社で健康保険の資格喪失手続きが終わっている必要があります。

 

 また、国民健康保険に入る場合には、会社をやめたことを確認する書類が必要です。

 

 離職票でよいという市区町村もありますが、資格喪失したことが分かる書類が必要な市区町村もあります。

 

 退職した人が、手続きをすぐにできるように、会社の資格喪失の手続きは早めに済ませ、求められていなくても資格喪失証明書を作成してあげるとよりよいですね。

 

 弊社では、日常的なちょっとしたご相談へのお答えから、労務問題やコンプライアンス対策まで、幅広く承っています。お困りのことがありましたらお気軽に当グループ社会保険労務士までご相談ください。

社会保険労務士法人ガルベラ・パートナーズ


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