GERBERA PARTNERSブログ

労務管理|2015年4月1日パートタイム労働法の改正のポイント

2015/03/06

Q 弊社は小売店を経営しています。レジや品出しの作業で、パート・アルバイトを多数雇用していますが、4月1日から法律が変わると聞きました。どのような点が変更になるのでしょうか?

 

A 改正パートタイム労働法の施行日が、間近に迫っています。(2015年4月1日)

 

 改正によって、実務上で対応が必要になる部分を中心にチェックしてみたいと思います。まだ対応されていないようでしたら、早急に見直しを行ってください。

 

(1)会社側に新たな説明義務が課されました(14条第1項)

・賃金制度はどうなっているか?

・どのような教育訓練があるか?

・どの福利厚生施設が利用できるか?

・どのような正社員転換制度があるか?

 

 パートタイム社員から、このような質問が出た場合には、会社に説明義務が発生しますので、そのための準備が必要です。

 

 賃金制度を改善するとか、教育訓練や福利厚生施設を新たに用意することまでは求められてはいません。あくまで、制度の有無や内容を「説明する」という姿勢が重要です。

 

 就業規則や賃金規程・福利厚生規程が周知されていることは当然ですが、質問されたことには、適切に説明する、または採用時に分かりやすい説明文書を用意するなどの実務上の対応が求められます。

 

(2)相談窓口について新たな明示義務が課されました(施行規則第2条)

 パートタイム社員に対しては、これまでも昇給の有無・賞与の有無・退職手当の有無について文書を交付するなどの明示義務がありましたが、それに加えて今回の法改正で、相談窓口(担当者の氏名・役職・部署など)を明示することが義務付けられました。

 

 パートタイム社員用の雇用契約書で明示することが一般的だと思いますので、この機会に契約書フォーマットの見直しをお勧めします。古いタイプの正社員用雇用契約書を使い回していると、法定項目が抜けている可能性がありますので、注意が必要です。(当社でもパートタイマー向けの雇用契約書の雛形をご用意していますので、お求めください。)

 

(3)有期雇用契約であっても、正社員と賃金等で差別が禁止される場合があります。

・職務内容が正社員と同一

・人事異動等の有無や範囲が正社員と同一

 
 このような場合は、賃金、教育訓練、福利厚生施設の利用で差別が禁止されます。特にフルタイムで勤務して、人事異動にも応じて、正社員と変わらずに働いていながら、形式的に有期雇用になっており、賃金に差をつけている場合があります。

 このような労務管理は、会社にとって都合のよい方法ですが、今後は不合理な差別とみなされて難しくなってくるかもしれません。

 

(4)通勤手当等については、差別しないように努力義務が課せられます。

 職務の内容に密接に関連して支払われている手当等は、正社員との均衡を考慮しつつ決定するように努力が求められます。

 現実的に問題になるのは、通勤手当です。正社員には通勤距離に応じて通勤手当を支給しながら、パート社員は一律に「通勤手当無し」と線引きしている企業があります。将来的にはこのような区別も難しくなってくることが予想されます。

 

(5)罰則について

 違反に対しては、厚生労働大臣の勧告がなされますが、これに従わない場合は事業主名が公表されます。また虚偽報告に対しては20万円以下の過料に処せられる場合があります。

 

 このようにしてポイントを整理できれば、あとは社内の就業規則や契約書フォーマットを見直すだけです。弊社では、このような実務上の観点から、就業規則や諸規程のご提案も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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