GERBERA PARTNERSブログ

労務管理|人手不足の傾向と対策 ~他社の状況はどうなっているのか?~

2015/06/30

Q 先日の新聞に「中小企業の4割は人手不足」と報道されていました。当社でも現場の人手不足が続いており、多能工化や残業で何とか対応している状況です。実際に他社の状況はどのようになっているのでしょうか?

 

A 人手不足の問題は、介護職やサービス業などの現業職を中心に以前から議論されてきました。また、2011年の震災以降、復興需要により建設業での人手不足が顕在化してきました。

 

 こうした人手不足は、復興需要や需給ミスマッチよる一時的な問題であると、当初は見られておりましたが、近年では、人口問題の観点から少子高齢化による労働力人口減少という構造的な問題と言われています。

 

図1 [産業別従業員過不足DI推移]

20150630_図1 [産業別従業員過不足DI推移]

 出所:独立行政法人中小企業基盤整備機構 第139回中小企業景況調査(2015年1-3月期)

 

 上記の図をご覧下さい。ここで示されているDIは、日銀短観でおなじみのDiffusion Index(ディフュージョン・インデックス)です。経営者へのヒアリングをもとに、雇用の「過剰」から「不足」を引いたものを指数化したものです。マイナスに行くほど人手不足になります。

 

 2011年の第3四半期から建設業が急速な人手不足に陥っています。これは前述のとおり震災復興需要が引き金となり、業界の人手不足が顕在化したものと考えられます。

 

 サービス業については、長期に渡って人手不足の状況が続いており、構造的な問題となっていることが窺えます。

 

 続いて2013年以降は、製造業、小売業、卸売業を含む全ての産業セクターでDIがマイナスになっている状況が確認できます。もはや、人手不足は日本全体の問題になっている状況がお分かりいただけるかと思います。

 

 こうした状況のもと、大手企業では次々と人材の囲い込みに着手しています。

 ・16,000人の臨時社員を正社員化(2014年3月ユニクロ)

 ・4,700人の臨時社員を地域限定正社員化(2014年4月日本郵政)

 ・パート社員を正社員化する人事制度を導入(2014年9月イトーヨーカドー)

 

図2  [日銀短観 雇用人員DI]

 20150630_図2 [日銀短観 雇用人員DI]

出所:日本銀行「全国企業短期経済観測調査」

 

 上記の資料は、大手企業と中小企業の人材力格差がますます拡大している様子を示しています。様々な対策で人材の囲い込みを進める大手企業に対して、資金や知名度で劣る中小企業の対策が遅れていることが推察されます。

 

 こうした状況が続くことで、人手不足のしわ寄せが、中小企業の集中し、現場の疲弊や労務トラブルの原因となることが懸念されます。実際に、中小企業経営者に対するアンケートでも、人材問題が経営課題として急浮上しています。

 

図3 [中小企業の経営課題の変遷]

20150630_図3 [中小企業の経営課題の変遷]出所:日本政策金融公庫 全国中小企業動向調査(2015年1-3月期)

 

 経営課題としてあげられているもので、「売上・受注の停滞、減少」に続いて、「求人難」が経営課題の第二位きています。そしてこの傾向は、景気変動による一過性のものではなく、人口問題に根ざした構造的な問題とすれば、今後相当な期間にわたってこのような状況が継続するものと考えなければなりません。

 

 中小企業においては、もはや何となく人手が足りないという段階ではなく、重要な経営課題として人材確保に動くことが求められている状況と言えそうです。限られた人件費の中で、必要な人手を確保し、優秀な人材を育てるために真剣な対策が必要とされています。

 

 弊社では、社内の人事労務管理の観点から、働きやすい環境作りをしていくために、様々なご提案をさせていただいております。就業規則や賃金規程などの基本的な部分から、人材育成を促進する人事制度、または助成金の活用方法まで、貴社の人材力を向上させる対策をご案内しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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