GERBERA PARTNERSブログ

労務管理|平成28年4月1日施行 女性活躍推進法「一般事業主行動計画」作成法

2015/12/15

Q 来年4月までに、女性活躍推進法の行動計画作成が義務化されると聞きました。厚生労働省のマニュアルを読んだのですが、複雑で分かりにくく感じています。どのように対応すればよいのでしょうか?

 

A 女性活躍推進法が平成27年8月28日に成立しました。これにより、労働者301人以上の企業については、「一般事業主行動計画」を作成し、都道府県労働局への届出が義務づけられます。(平成28年4月1日から施行となります)

 

 労働者301名以上となりますと、中堅・大企業または上場企業が多くなると思われますので、コンプライアンスやCSRの観点から、対応は必須となります。ただ、その内容は、厚生労働省のマニュアルでも数十ページというもので、手続も煩雑で内容がつかみにくいものになっています。

 

 罰則や強制力のある法律ではないですので、無難に形式的な対応をすることもできるのですが、人材不足の現状では、女性の定着・離職防止・戦力化は急務です。

 

 今回は、人材戦略として女性の活力を引き出すという観点から、計画の作成段階から、具体的な対策の検討まで、順を追って説明してみたいと思います。

 

 

【1.必須項目四点について、その状況把握と課題分析を行います】

 

(1)採用数に占める女性社員の割合(直近事業年度)

 

(2)男女の平均継続勤務年数の差異

 

(3)各月ごとの平均残業時間数の状況

 

(4)女性管理職の割合

 

※(1)と(2)については、職種・雇用形態ごとに調査します。

※管理職とは、一般に「課長級」以上を指します。

※これら必須4項目以外にも、項目はありますが、まずは必須項目から着手を推奨します。

 

 

【2.行動計画の策定】

 

(1)計画期間

平成28年度から平成37年度までの10年間を、状況に応じて2年から5年間に区切り、計画期間とします。達成に時間がかかる場合は長めに設定することになります。

 

(2)目標設定

優先度の高いものから数値目標を設定していきます。

 

(3)取組内容

数値目標の達成に向けての取り組みを検討します。

 

 

【3.計画の公開】

 

(1)社内周知

就業規則や労使協定と同様の考え方で、職場への掲示などを行います。

 

(2)社外への公表

自社ホームページまたは厚労省のオフィシャルサイトに取り組み内容を公表します。(一部の情報のみでもかまいません)

 

(3)都道府県労働局への届出

 

 

【4.真に効果的な取り組みとは?】

 

形式的な対応ではなく、人事戦略として優秀な女性社員の確保を目指す場合は、女性の活躍を阻害している要因(経営層・管理層の意識、慣行、社風)の改善が必須となります。

 

セクハラ・パワハラ防止規程、育児介護休業制度の整備やマタハラ防止などは、コンプライアンス対策として基本となりますが、実際に運用できているかの確認が必要です。規程はあっても、男尊女卑の意識を引きずっている社風ですと、事実上の差別が残っている場合もあります。

 

また長時間残業が慢性化しており、効率より根性論がまかり通っているような職場では、女性社員に敬遠されることでしょう。

 

具体的な対策は多数挙げられますが、何より基礎的な労務管理から見直すことが必要です。例えば、ハラスメント風土や長時間労働を放置しておきながら、形式的に人事制度を変更してみたり、ポジティブアクションを導入してみても効果は期待できません。

 

(1)基本的な労務管理

・育児介護休業制度の整備、マタハラ防止

・セクハラ・パワハラ防止規程

・生産性向上、長時間労働の是正への取り組み

 

(2)両立支援策

・残業無し勤務、時短勤務の許容

・フレックスタイムや休暇制度

 

(3)人事制度の柔軟性

・多様な正社員制度(職種限定・勤務地限定・短時間)

 

(4)女性社員採用強化

・女性社員活躍モデル、採用媒体へのアピール

・女性の定着対策、離職防止策

 

(5)研修の充実

・女性管理職研修

・育成モデル・メンター制度

 

(6)ポジティブアクション

・女性管理職への割り当て(クォータ制)

・人事評価の優遇(プラス評価)

 

 

女性登用については、新興企業・成長企業等で、優秀な人材確保の観点から熱心に取り組んでいる事例が見られる反面、まだまだこうした取り組みに冷ややかな企業も多く存在します。

 

こうした取り組みを単なるきれい事と捉えるか、成長戦略と捉えるかは企業の価値観になりますが、人材確保はほとんどの企業で共通の課題となっているはずです。

 

人材戦略は、対策着手から効果が出るまでのリードタイムが長いという特徴がありますので、短期的には軽視されやすく、長期的には企業間格差が大きくなりやすい部分です。

 

今や、人材不足で外国人労働者の受入を真剣に検討している時代です。また現場では、派遣の受け入れや外注の検討などが、日常的に行われるような状況に追い込まれています。「人手が足りない」「優秀な人材が確保できない」とお悩みの企業こそ、足下の労務管理を今一度見直してみてはいかがでしょうか?

 

 弊社では、規程の整備など基本的な労務対策パッケージから、多様な人事制度、女性活躍推進など、総合的なコンサルティングが可能です。他社事例も豊富にございますので、人事制度にお悩みの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

 

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