GERBERA PARTNERSブログ

労務管理|深夜業務明けって働かせてもいいの?

2016/05/31

Q このたび当社で深夜業務が発生することになりました。深夜業務明けの翌日の勤務についてどのようにしたらよいでしょうか。

 

A 今後、勤務間インターバル(連続休息時間)が義務付けられる可能性がありますが、現在の労働基準法上はタクシー運転手等、特別な場合を除けば、特に休息時間に関する決まりがありません。翌日の勤務をどうするかについては、会社の状況と労働者の健康確保を考慮ながら考えていきましょう。

 

取り扱い方法としては、次のことが考えられます。

(1)通常通り勤務させる(通常通り、または、始業時刻繰り下げ)

(2)有給の特別休暇を付与する

(3)(1)との選択制の無給の特別休暇を設ける

 

(1)通常通り勤務させる

こちらでも現在の労働基準法上、問題はありません。

ただし、たとえば5時ごろまで職場にいて、また9時から始業の場合、通勤時間の往復を考えるとほとんど睡眠をとることができません。

 

睡眠不足が心身に悪い影響を与えることは医学的に証明されており、続けての勤務をさせることは好ましくありません。

 

業務や人員配置の必要上から、勤務させるとしても、深夜勤務明けの労働者の睡眠を確保しようとする場合には、

・翌日の始業時刻を繰り下げる

・始業時刻はそのままにするが、あらかじめ決めた時間数を遅刻して出勤することを認め、その分を給与から控除しない

などが考えられます。

 

(2)有給の特別休暇を付与する

会社に経営的な体力が十分にある場合には、有給の特別休暇を付与して休ませることが好ましいでしょう。

 

本人が通常持っている年次有給休暇は、本人が時季を指定して消化するものなので、この休暇について会社が一方的に「深夜勤務明けだから有給休暇で休みなさい」ということはできません。

 

(3)選択制の無給の特別休暇を設ける

会社が新たな特別休暇を付与するのは難しいという場合、無給の特別休暇を付与することも考えられます。

 

労働者に勤務するか、しないかの選択権を与え、労働者が深夜明けには勤務したくないと希望した場合、休暇を取ることができる制度です。

あくまでも本人が希望した場合には、無給で休める、という制度であり、強制的に休ませるものではありません。

 

 この制度を設けることにより、深夜明けに休みたい場合には、年次有給休暇を消化する方も出てくると思われます。

 

 会社の労働日で、労働者本人が働く意思があり、働ける状態にもかかわらず、会社が一方的に「今日は労働しないでください」というのであれば会社都合の休業となります。

 

 会社都合の休業は、労基法26条(休業手当)により休業手当6割を支給すればよいとも言えますが、民法第526条(債務者の危険負担等)第2項では「債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を失わない。」とされており、全額の支払い義務があります。

 

*****

 

(1)の勤務をさせる場合において時差出勤させる、(3)選択制の無給休暇を設ける、ことなどにより、仕事をしない日の給与の支払いは避けられます。

 

 しかし、これまでの慣習(翌日は遅刻しても控除しなかった。有給休暇としていた、など)などからこれらの制度を取ることが不利益変更となる場合もあります。制度変更については従業員さんたちとよく話し合い、慎重に行ってください。

 

 また、あらかじめ深夜勤務が発生する日が分かるようでしたら、変形労働時間制を採用している会社については、深夜勤務明けの日は休日とするように労働日と休日を組むようにしてみると翌勤務日に関する問題が出ません。

 

 弊社では、日常的なちょっとしたご相談へのお答えから、労務問題やコンプライアンス対策まで、幅広く承っています。お困りのことがありましたらお気軽に当グループ社会保険労務士までご相談ください。

 


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