GERBERA PARTNERSブログ

海外進出全般,イスラム圏|海外赴任者の健康管理(メンタルヘルス、現地医療機関)

2017/03/23

Q 当社の海外赴任者の医療についての情報が少なく、会社としてどのような対応を検討すべきか悩んでおります。従業員の健康管理についての情報を提供していただくことはできますか?

 

A 海外赴任者の健康は、赴任者本人の生活と労務管理に直接影響します。また会社としても海外赴任コストに直結する論点ですので、情報収集を行っていただき、社内でよく検討していただくことをお勧めいたします。

 

【1   赴任するときの健康】

 

 海外に滞在していると、自分が日本で生活していた環境とは全く異なるため、様々な予想外のことが起こります。かぜ、胃腸炎など日本でも日常的に起こる症状が頻繁に、さまざまな要因で起こります。日本よりも高温・低温・多湿・乾燥な環境で業務をこなすことは、自分の想像以上のストレスを溜め込んでいる場合もあります。また日本との就労文化の違い、食習慣の違いから生活習慣病になることも多いです。加えて、医療機関にかかった際のコミュニケーション、日本との処方薬の違いなど小さな問題や大きな悩みに一つひとつ解決する必要に迫られます。

 

 筆者は総務職で、従業員が体調不良になったときに病院に連れていくなどの業務を担当していました。また日本本社の総務部門・健康管理部署(常駐看護師など)とやり取りしながら、救急用具などの補充をしていました。そのような経験と一般事例を元に解説いたします。

 

 海外で病院にかかる場合、医療関係者とのコミュニケーションが難しくなってきます。医療に関する言葉は日本語でも簡単ではなく、英語や現地の言葉で自分の症状を伝えることは、体調がひどいときほど苦労します。

 

 日本人従業員の健康管理で忘れてはいけないのは、ストレスと「うつ」です。「ストレスをためない生活をする」と言っても、文化の違い、言葉の違い、生活・ビジネス習慣の違いで知らず知らずのうちにストレスをため込んでしまうのが海外勤務です。勤務国・勤務地域が日本のように気軽に運動できる環境でなかったり、娯楽が少なかったり、人里離れた現場事務所に一人で勤務する必要があったり、ストレス要因(ストレッサー)は様々です。

 

 例えば、中東・アラブの場合、イスラーム教を信仰する人口の割合が多い国の中には、酒を飲むことが禁じられています。日本国内の勤務では居酒屋で仲間と飲むことが趣味だった人にとって、いくら優秀で英語が堪能でも、海外勤務生活でストレスが発散できない状態になります。

 

 海外勤務中の健康管理対策として、勤務地に行く前の環境など事前調査が大事ということになります。

 

【2 知っておくべきルール】

 

 ルールについて、国内の法律からご紹介します。労働安全衛生法により、労働者6カ月以上海外に派遣させようとするときは、あらかじめ健康診断を行わなければいけません。また6カ月以上海外勤務した労働者を帰国させ、国内の業務に就かせるときも、健康診断を行わなければいけません。

 

 また外国人が長期就労ビザを取得する際にエイズ検査を求められる場合があります。日本国内の病院で検査をし、英文証明書を発行してもらってもいいですが、現地で簡単に検査と発行ができます。また日本で証明書を取得しても、現地で再検査を求められる場合もあることを一般事例としてお伝えしております。(弊社で海外赴任のコンサルティングを行う際には、赴任前にすべて日本で検査を終わらせておくようにご案内しております。)

 

【3 知っておくべき情報】

 

 日本の病院では入院時に、デポジット(保証金)を預けるときがあります。海外でも診断時にデポジットを預けるときがあるので、病院にかかるときは現金を多めに用意することをお勧めします。また海外では自由診療となるため、同じ症状で病院にかかっても、金額が違う場合があります。現地日本人会や日本大使館などで外国人がよく利用している病院のおおよその診療代を調べておくとよいでしょう。

 

 海外勤務地の中には、日本語や英語が話せる医師が少ない場所もあります。そのような場合は、貴社で医療通訳サービスを登録しておくと良いでしょう。医療通訳サービスは、赴任者が医者にかかったときに、現地の医師と日本の医師が医療通訳会社を通じて直接情報交換するサービスです。ネットで検索するといくつか見つかると思います。

 

【4 医者とのコミュニケーション】

 

 外国語で自分に起こった症状を伝えるのは、大変です。また体調が悪い状態で、医師からの処方を聞き取るのは、困難です。

 

 医者へ自分の症状を伝えるときは、普段よりもゆっくりジェスチャーも交えて伝えてみてください。また医者からの説明を受けたとき、わからないときは何度も聞きかえしてください。日本人の特徴として、わかってもいないのに、笑顔をつくったり、「Yes,yes」と言うことがあります。ひょっとすると医療に関する大事な情報を聞き逃していることがあるかもしれません。

 

 筆者が初めて海外で病院にかかったのが、アフリカのスーダン国だったのですが、後から診断や処方を確認したら、ほとんど理解できていなかったという経験があります。

 

【5 まとめ】

 

 御社の有能な海外赴任者は、一度に複数の業務を掛け持ちしていることでしょう。その赴任者が病気になり、生活が不安定になると、会社として損失に繋がることもあります。またメンタルヘルス対策など労務に直結する部分は早めの対策をお勧めいたします。

 

 現地経験豊富なコンサルタントが、ご相談させていただいております。初回は無料相談で承っておりますので、下記のご相談フォームからお気軽にお問合せください。

 

 


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