GERBERA PARTNERSブログ

アメリカ|アメリカで飲食店を経営する際の訴訟リスクに備えるためには?

2016/04/29

Q 当社は日本と香港でラーメン店を経営しています。アジアでの成功を武器に、アメリカに進出を考えているのですが、飲食店を経営するうえで訴訟リスクに注意しなければならないと聞きました。これについて教えていただけますか?

 

A アメリカは、世界最強の法治国家であり、とにかく企業活動は法律で縛られていることを忘れてはいけません。

 

 アジアの国は、日本も含めて、法律をまげて通用する国ですが、アメリカでは法律は訴訟を起こすための武器となり、企業はその法律に守られるのではなく、法律のせいで大きな損失をこうむることが非常に多いということを認識しておく必要があります。

 

 有名な話としては、あるファストフード店で出されたコーヒーが熱すぎて火傷したおばあちゃんが数十億の訴訟に勝ちました。このように、アメリカで飲食店を出店するのであれば、こういう訴訟に備えて必ず保険に入りますし、そのコストはばかになりません。

 

 保険でいえば、そういうお客様からの訴訟リスクだけでなく、食中毒や火事などにも備えなければなりませんが、雇用をしている従業員からの訴訟にも備えなければなりません。

 

 特に従業員ともめる最大の理由は残業(over time)かと思います。日本企業は特に、日本でサービス残業を強いているお店もまだまだありますし、それが受け入れられていますが、アメリカはまったく異なります。

 

 残業に対して残業代を払わなかった場合は、残業代だけでなく、政府から罰金を取られます。しかもその金額は数十万円、数百万円にも及びます。そのようなリスクがあるため、長年アメリカでやっている飲食店では、残業代は必ず支払っています。そして、残業代を払わなくても済むように、多くの従業員を抱えて、ワークシェアリングを行い、コスト増にならないような工夫を常にしているのも特徴の一つといえます。

 

 従業員の雇用対策については別の記事で改めてご紹介しますが、経営者は法律を守ったうえで利益を出す仕組みを構築しなければなりません。郷に入っては郷に従えの典型的なモデルといえます。

 

 弊社では、2,3ヶ月に1回のペースでアメリカ飲食店進出セミナーを開催しており、今のアメリカの飲食事情をご紹介するとともに、税務や労務についてもご案内しています。ぜひご参加いただき、転ばぬ先の杖としてご活用いただければと思います。セミナーのご案内は、ホームページに記載していますので、そちらをチェックしてください。

 

 アメリカ市場へ進出するには、まずはマーケットを知り、ビジネス環境や法制度を知らなければなりません。アメリカとアジアへの海外進出支援を手掛けるガルベラ・パートナーズグループでは、米国進出サポート専門のコンサルティング会社である株式会社グローバル・フォーカスにおいて、米国生まれ米国育ちで現地を知りつくしている日本人責任者をはじめ、数多くの現地スタッフや提携先パートナーが、皆様の米国進出を強力にサポートしております。ぜひお気軽にご相談ください。 

 

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