GERBERA PARTNERSブログ

法人税|所得拡大促進税制:中小企業の5割超がその制度を知らず!

2014/09/01

Q 従業員を増やした場合の税制優遇措置(雇用拡大促進税制)は知っていますが、当社は従業員を増やす予定がない代わりに既存の従業員への給与を増額しようと思っています。その場合には税制優遇措置はあるのでしょうか?

 

A 当年度の給与等支給額が前年度の給与等支給額と比較して2%(平成27年4月1日より前に開始する事業年度の場合)以上増加している等、一定の要件を満たす場合には、その給与等支給増加額に対して10%の税額控除が適用できる制度(所得拡大促進税制)があります。

 

 雇用拡大促進税制とは異なりこの制度を利用するために事前に書類等を提出する必要もなく、既存従業員への給与を一定割合増額するだけで適用できるなど他の税制に比べて適用要件が比較的緩いので、かなり使いやすい制度となっています。

 

 個人所得の拡大を図る目的で創設されたこの所得拡大促進税制なのですが、5割を超える中小企業が制度そのものを知らないことが、経済産業省の「雇用状況に関する調査」で明らかになりました。またこの制度を利用した企業についても調査対象全体の6.3%にとどまっているなど全国的にもまだまだ認知されていないようです。

 

 この制度をご存知ないのはかなりもったいないと思いますので、この機会に是非、担当税理士にご相談ください。