GERBERA PARTNERSブログ

国際税務|外国籍で外国在住の子が日本国籍で日本在住の親から贈与を受けた場合の税金は?

2014/06/19

Q 私は米国在住の米国籍で、日本国籍を持っていません。このたび、日本に住んでいる父親から国外財産(外国の財産)の贈与を受けたのですが、日本で税務申告する必要はあるのでしょうか?

 

A 日本在住の父親が、米国在住で米国籍の子に国外財産を贈与した場合、日本では贈与税の申告義務が生じます。以前は税務申告する必要はなかったのですが、平成25年4月からは、日本国籍のない人が日本に住んでいる人から国外財産の贈与や相続を受けた場合、日本でも税務申告をしなければならなくなりました。

 

 ただしこの場合は国外財産の贈与なので、日本側に課税権はなく、日本で税金を支払う必要はありません。

 

 つまり、米国で日本の贈与税に相当する税金を申告納税している場合は、日本でも贈与税を申告しなければならないものの、「外国税額控除」という制度を使って、米国で納税した税金については日本で納税しなくてもいいということになります。

 

 日本の税務当局が国外財産の授受をどこまで正確に把握できるかは現時点では「?」の部分もありますが、最近は先進国を中心に国家間で情報を共有化することを約束しているので、今後国外財産の把握に相当力を入れてくるものと思われます。