GERBERA PARTNERSブログ

助成金・補助金・給付金|キャリアアップ助成金のポイントその2~申請スケジュール~

2015/08/04

Q キャリアアップ助成金の申請を検討しています。キャリアアップ計画書の準備はできたのですが、その後のスケジュールが複雑でよく分かりません。分かりやすく整理することはできませんか?

 

A キャリアアップ助成金の申請を成功させるポイントは、スケジュール管理です。キャリアアップ計画書の作成から、正規転換を実施して、申請するまで、順序と期限を守らなければいけません。今回は、スケジュール管理と申請手続きについて整理してご説明したいと思います。

 

 まずご確認いただきたい点は、「正規転換(予定)日」です。

 正規転換(予定)日を基準に、キャリアアップ計画、就業規則の届出、転換試験、6ヶ月間の給与支給、そして申請などのスケジュールを作成することになります。

 

(1)キャリアアップ計画

労働者代表等の意見を聴いて「キャリアアップ計画」を作成し、正規転換する1ヶ月前までに管轄労働局長の確認を受けます。キャリアアップ計画の確認を受けないと、この先の作業が始められません。遅くとも正規転換(予定)日の1ヶ月前に間に合うように準備をお願いします。

 

(2)就業規則の変更手続き

就業規則に正規転換制度を規定します。条文には「転換の手続き」「要件」「実施時期」を必ず盛り込むようにご注意ください。労働基準監督署に届出して、社内に周知させるところまで必要ですので、忘れずに管理をお願いいたします。

 

(3)正規転換試験の実施

正規規定に従い、正規転換を希望する労働者に、試験等(面接・筆記・実技など)を実施して、選考を行います。これをきっかけに、人事評価制度の見直しを進める場合もあります。

 

(4)労働条件通知書の交付

正規転換を実施して、正規転換後の労働条件通知書を交付します。転換後は、他の正社員と同様の労働条件にする必要があります。また、申請の際に転換前の労働条件通知書も必要になりますので、不備がないようにご準備ください。

 

(5)6ヶ月間の賃金支給

正規転換後に6ヶ月間の賃金(正社員として)を支給します。スムーズに支給を行うために、正規転換日を賃金計算期間と一致させることがポイントです。(例えば、給与が月末締めの翌月10日払いの会社であれば、月の初日で正規転換させると無駄がありません)賃金台帳、出勤簿は、申請の際に提出しますので、不備がないように管理をお願いします。

 

(6)いよいよ申請へ

6ヶ月目の賃金を支給した日から、2ヶ月以内に支給申請となります。うっかり申請期限に遅れるということがないように、書類はあらかじめ準備を進めておきましょう。所定の書類を取りそろえ、労働局での審査を経て支給決定となります。

 

<必要な書類>

 ・キャリアアップ助成金申請書等(所定様式)

 ・キャリアアップ計画書(労働局長の確認済みのもの)

 ・就業規則(労働基準監督署への届出および社内周知済みのもの)

 ・労働条件通知書(正規転換前および転換後)

 ・賃金台帳(転換前6か月分および転換後6か月分)

 ・出勤簿、タイムカード等(転換前6か月分および転換後6か月分)

 ・中小企業事業主であることを確認できる書類(登記事項証明書または所定の事業所確認表)

 

 上記のような流れになっています。(平成27年7月現在の内容です)準備から申請まで、おおよそ1年がかりの作業となります。一覧表などを作成して、対象者ごとにスケジュール管理を行っていくことが成功のポイントです。一度仕組みを作ってしまえば、同様の流れで、繰り返しチャレンジすることが可能になります。

 

 弊社では、就業規則や人事評価制度の整備と合わせて、助成金についてのご相談を承っております。手続や運用も含め、お気軽に当グループ社会保険労務士までご相談ください。

 

社会保険労務士法人ガルベラ・パートナーズ HPはこちら


◆ ガルベラのメールマガジンに登録しませんか◆


当社では毎月1回、ご登録をいただいた皆様へメールマガジンを配信しております。

税務・労務・経営に関する法改正や役立つワンポイントアドバイスをご案内しておりますので、ぜひ貴社の経営にご活用ください!

 

10秒で登録が完了するメールマガジン 登録フォームはこちら!!