GERBERA PARTNERSブログ

IPO(株式上場)|ストックオプションを導入する時の注意点は?

2014/07/04

Q アベノミクスの影響もあり日本経済が回復しつつあります。そのような中、以前から検討していた株式上場について本格的に着手しようと考えています。そこで、従業員のモチベーションUPのためにもストックオプション(以下、SOとします。)を導入しようと考えていますが、その際の注意点はどのようなものがありますでしょうか?

 

A そうですね、最初に「税務」の取扱いを挙げられることが多いのですが、意外と注意しなければならない項目として、「権利行使価格の設定」が挙げられます。権利行使価格についてはあまり気にせずに設定する会社があるようですが、実は結構重要な部分です。

 

 株式上場の現実味が帯びてきたタイミングで、従業員は当初設定した価格で権利行使を行い、株式を取得することになります。そこで注意すべきは、当初設定した権利行使価格が現実の株価に対して高すぎると、誰も行使しない(できない)ことになります。こうなると、モチベーションUPのために導入したSOが逆効果(従業員さんの不満の種)となってしまいます。

 

 では、どのような価格設定が良いのかというと、通常はDCF法(ディスカウントキャッシュフロー法)といって、将来その会社が稼ぎ出すであろう「お金」を現在価値に割り戻して、企業価値を算定する方法を採用します。一方で、このDCF法は将来を予測して計算する方法ですので、客観性に欠けるといった弱点もあります。

 

また、株式上場の審査時に証券会社や監査法人からチェックされる可能性も高いので、導入する前にじっくり検討し自社にあったSOを発行することをお勧めします。

 

 弊社では株式上場に向けた資本政策、税金対策、SO発行支援など様々なお手伝いさせていただいおりますので、是非経験のある弊社の税理士、コンサルタントへご相談下さい。