GERBERA PARTNERSブログ

労務管理|ご注意ください!解雇理由証明書のリスクを解説

2016/02/16

Q 問題社員に解雇予告を行いました。30日の予告期間をおいて解雇することになりますが、その従業員が「解雇理由証明書を出してほしい」と言ってきました。解雇理由証明書とは何でしょうか?

 

A さまざまな労働に関するトラブルがありますが、その中でも最もよく取り上げられるのが、解雇に関するトラブルです。法律的な手続きとしては、30日前に予告する、または即日解雇の場合は解雇予告手当を支給することで法律上問題ありませんが、解雇が有効だと認められるには、その理由が手続き以上に重要になります。

 

◆解雇には理由が必要

 ただ単に遅刻が多い、欠勤が多い、協調性に欠ける、能力が劣っているといったことだけで、会社が従業員を解雇するのは非常に難しいのが現状です。これは労働契約法第16条に「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」と定められていることに根拠があります。

 

 では、客観的に合理的な理由があって、社会通念上相当であると認められるとはどういうことでしょうか?簡単に言うと、まったくの第三者から見ても、会社から一方的に雇用契約を解除されてしまってもしょうがないそれなりの理由があるということです。例えば、再三の注意があったにもかかわらず、会社ルールに違反が繰り返すといったことや、社内の十分な教育があったにもかかわらず全く業務が習得できない場合などがこれにあたります。 

 

◆解雇理由証明書とは?

 従業員は、解雇を予告された日から退職までの間に、解雇の理由について証明書を求めることができます。今回、解雇が決まった従業員が請求したのはこの解雇理由証明書です。(労働基準法第22条)解雇理由証明書は、その名の通り、会社が解雇に至った理由を具体的に書いたうえで、それを証明するものです。

 

 解雇を通知された従業員が解雇理由書を求めてくるのは、どのようなときでしょうか?ただ納得したいために知りたい場合もありますが、最も考えられるのは、解雇無効の訴訟などの準備です。

 

 十分な理由がないまま、また十分だと思っていた理由が、十分ではないと判断されて、解雇が無効になってしまうことは多くみられるケースです。

 

 解雇理由証明書を安易に考えて、理由を整理することなく交付してしまった場合は、その後の争いに不利な裏付けを会社自ら作ってしまうことにもなりかねません。解雇理由を後日追加することも許されないわけではありませんが、後に追加されたような解雇の理由は十分な説得力のないものとして扱われてしまいます。

 

 このことから解雇理由証明書を作成する場合には次の点に注意が必要です。

1)解雇の理由となった具体的な出来事や事柄をすべて挙げて整理する

2)根拠になる就業規則の条文と1)の出来事、事柄を結び付ける

3)原則、解雇理由証明書の解雇理由は追加できないもの考える

 

 解雇理由証明を求められたときには、先に予想される訴訟などのことを考慮して、専門家に相談しながら慎重に進めていく必要があるでしょう。また解雇をする前に、解雇を避ける方法を模索したり、解雇を有効にするための準備、会社のルールブックである就業規則の整備と実態に合わせた運用をしておくことは、トラブルそのものを防いでくれます。

 

 労務トラブルや就業規則の整備、管理そして運用は私たちにご相談ください。

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