2021/03/22
A、売り手側の売却の流れは、①専門家に相談、②専門家と契約、③専門家による会社の評価、取引スキームの提案、④売却先の選定、⑤売却先トップとの面談、⑥基本合意書の締結、⑦買い手による調査、⑧諸条件の交渉・調整、⑨最終契約書の締結、⑩関係者(従業員、取引先等)への公表、⑪取引の実施となります。会社の売却に必要な期間は、3ヵ月から1年超と事例によって異なりますが、概ね6ヵ月程度を目安としてお考えください。
会社の売却は個別性が強いため、必ずしもこの順序で進むとは限りませんが、基本的な流れは次のようになります。
会社の売却には専門知識が必要となるため、通常、専門家(会計士等)にアドバイザーもしくは仲介を依頼することになります。アドバイザーの場合、売り手側の完全な味方となります。仲介の場合、売り手・買い手の調整という面が強くなりますが、買い手の情報を多く保有しているという強みがあります。多くの専門家が初回相談を無料としているため、身近に専門家がいない場合には、インターネット等で検索するのもいいでしょう。相談の際には、自社の望む条件や経営状況などを明確にしておくと、より具体的な話を聞くことができます。なお、報酬形態は着手金あり、成功報酬のみなど、専門家により異なりますので、ご要望に沿ったプランのある専門家をお選びください。
信頼できる専門家を見つけたら、アドバイザリー契約もしくは仲介契約を締結します。
会社の売却価格(=企業価値)は最終的に買い手との交渉により決定しますが、事前に企業価値を算定し、交渉のベースとなる金額を決めておきます。なお、企業価値の算定方法は複数あるため、会社に合った算定方法を選びます。また、取引スキーム(株式譲渡、事業譲渡)の違いについて、専門家からそれぞれのメリット・デメリットの説明を受けます。
まずは会社名を伏せた状態で売却したい会社の概要(業種、売上高、営業利益、取引スキーム等)を提示します。候補先が見つかったら、秘密保持契約を締結し、詳細な情報を開示します。なお、候補先は複数あっても構いません。
売却の候補先の経営者と面談を実施し、諸条件について交渉します。条件交渉も重要ですが、大事な会社を任せられる人柄か見極めることも重要です。
売却先が決定したら、合意した内容に基づき基本合意書を締結します。基本合意書には、取引スキーム、売却価額、売却日時、従業員の処遇などを記載します。
基本合意書を締結すると、買い手によりデューデリジェンスと呼ばれる調査が実施されます。調査内容は事業、財務、法務、税務に加え、人事等、買い手の要望により異なります。
最終合意に向けて諸条件の調整を行います。買い手による調査で発見された契約条件に影響を与える事項について、交渉・調整を行います。特段発見事項がない場合は、基本合意書の内容がそのまま最終合意となります。
最終的に売り手、買い手の双方で合意した条件に基づき、最終契約書を締結します。
最終契約書には基本合意書の内容に加えて、個人保証や担保の取り扱い、契約内容を保証する表明保証、クロージング条項などの条項を盛り込みます。
従業員や取引先等に、会社の売却に関する契約を締結したことを公表します。会社の売却に関する諸手続は、通常業務と並行して実施することになります。交渉中の情報漏洩は、売却契約に不利な影響を及ぼす可能性があるため、情報の取り扱いには十分に注意する必要があります。
最終契約書に記載した取引スキーム(株式譲渡・事業譲渡)に基づき、代金決済・移転手続等の諸手続きを実施します。
税理士、公認会計士、社会保険労務士、司法書士、行政書士が集まるガルベラ・パートナーズグループでは、クライアント企業の事業売却に関わること20数年間、1億円以下から500億円超まで、さまざまな売却案件に関わってまいりました。
評価専門の公認会計士チームが事業売却をご希望の中小企業様の売却価格の算定を承っております。株価評価は上記のように多岐にわたりますが、その事業の種類や評価の目的に応じて、使用するものは限られます。なんなりとご相談に応じますので、ぜひお気軽にお声がけください。
また、「事業売却なび」という当社webサイトもぜひご参照いただき、ご相談につきましては「お問い合わせフォーム」からご遠慮なくご連絡ください。
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