2024/04/19
A、上司としては指導のつもりが、部下にとってはパワーハラスメントではないかと相談されるケースが増えています。立場や感じ方でその境界線は微妙となります。ハラスメントとは何かから見ていきましょう。
ハラスメントとは、いろいろな場面での「いじめ・嫌がらせ」を言い、本人(上司)の意図には関係なく、相手(部下)を「不快」にしたり「不利益」や「脅威」を与えることを指しています。さらに職場において職務上の地位・優位性を背景に相手(部下)に苦痛を与えることをパワーハラスメントといいます。
令和4年4月1日からは、パワーハラスメント防止措置」が労働施策総合推進法により中小企業の事業主にも義務化されており、パワハラの定義づけもされているので以下抜粋しています。
職場において行われる言動が、以下の①~③の要素を全て満たすものとされています。
※客観的にみて業務上必要かつ相当な範囲で行なわれる「適正な業務指示や指導」は該当しない。
※これら6類型のうち1~3の行為には特に注意が必要です。
上司は、「指導」しているつもりが、部下には、「パワーハラスメント」と受け止められることもあります。ここについての明確な境界線を定義づけるのは非常に難しいことですが、冒頭のとおり「ハラスメント」とは、本人(上司)の意図には関係なく、相手(部下)が不快に思う・感じるということでした。
さらに「パワーハラスメント」の場合、職務上の地位や優位性が背景となっているため、そもそも上司と部下では、その立場も考え方も異なっているということを根底に持って対応することが大切になります。
上司としては、当たりまえでも部下には、理解されていない事柄かもしれません。それを理解していることを前提に強めの指導をした途端にパワーハラスメントと受け取られてしまいます。
パワーハラスメントの定義を認識された上で、何よりも重要なのは、日頃から、上司↔部下の信頼関係を築いてくことではないでしょうか。部下のためを思っての指導には、なぜそのような指導をするのか丁寧でわかりやすい説明を心掛けましょう。
もう5年目になるし、毎回同じことを言ってきたし、いい加減同じことを言わなくてもわかるだろうという考えは危険です。同じことを言ってきたにもかかわらず不十分・不安がよぎるというのは、相手(部下)が未だに理解していないということでもあり、これまで言ってきたという言い方や説明の仕方自体を変えなければいけないかもしれません。
まずは、これまでの上司・部下のコミュニケーション方法や内容についても見直しをしてみてはいかがでしょうか。その上で弊社のようなコンサルタントによるハラスメント研修を開催されるのも有効な方法ではあります。
ガルベラ・パートナーズでは、人事労務の専門家による人材育成ノウハウをベースとしてパワーハラスメントやセクシャルハラスメント、マタニティハラスメント等の対策となる実務的な研修も手掛けております。ハラスメントについてのお悩みなどございましたらいつでもお気軽にご相談・ご連絡ください。
ガルベラ・パートナーズグループでは、社内のハラスメント意識向上に資する企業内研修をお請けしております。
対象者は全社員または企業幹部限定のいずれかです。
ハラスメントの状況、ハラスメントの種類、どのようなことがハラスメントになるかを理解する
ハラスメントが起こった時に被る影響、責任の重大さ(企業・当事者双方)についての説明
ハラスメントが起きる前に企業としてしなければいけないことと実際にハラスメントが起きたときの企業の具体的対応方法を説明
ハラスメントが起きないようにするための企業の体制等についての説明
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