GERBERA PARTNERSブログ

香港|香港法人の銀行口座を開設するならどの銀行がいいですか?

2015/09/30

Q 現在、香港に会社を設立しようと計画しているのですが、現地での銀行口座の開設にあたって、現地の銀行事情や銀行の選択時における注意事項があれば教えていただけませんでしょうか。

 

A 香港では、日本と同様に、法人登記が完了してから銀行口座を開設することになります。その際の銀行をどこにしたらいいかということは、誰もが悩む部分となっています。

 

 口座開設時の銀行の選択方法に言及する前に、まずは香港の銀行について、一般的な情報をご案内したいと思います。

 

 香港はイギリスが99年間統治していたこともあり、中国の一都市となった現在においても、イギリス金融資本の影響が大きいのが特徴です。

 

 中国本土の通貨は人民元ですが、香港では97年に中国に返還されてからも、イギリス連邦時代から使われていた香港ドルが使われています。

 

 香港には中央銀行というものが存在せず、これら香港ドル紙幣の大半は香港上海銀行(HSBC)、スタンダード・チャータード銀行、中国銀行の民間3行が発行しており、残りの紙幣や硬貨は香港特別行政区政府の一角を占める香港金融管理局が発行しています。

 

 これら民間3行のうち、香港上海銀行とスタンダード・チャータード銀行はイギリス資本であり、中国銀行は中国の中央銀行ではなく、中国国内の5大銀行の一つの民間銀行です。(ちなみに、中国の最大民間銀行は中国工商銀行です。)

 

 銀行口座の開設の話にうつりますが、日本企業のなかで最も王道の方法は、日本国内で取引がある都市銀行3行のいずれかの支店に話を持ち掛けて、香港の支店を紹介してもらうというルートです。これができれば、大きな混乱はなく、銀行が日本語ですべて案内してくれて、円滑に口座開設を完了することができます。

 

 ただし、都市銀行との取引があったとしても、その取引が小さかったりすると現地を紹介してくれないこともあるようです。その場合は、馴染みがあるのはやはり香港上海銀行ではないでしょうか。

 

 やはり私どものお客様も、都市銀行で開設ができない会社だけでなく、都市銀行の口座もありながら、香港上海銀行に口座を開設する会社もあるため、結果的に香港上海銀行となんらかの取引がある会社が最も多いといえます。

 

 ただし、最近は香港上海銀行も客層を少しふるいにかけている感があります。たとえば、最近は香港上海銀行で口座を開設する際には、英会話が必須となるのですが、これには弊社スタッフが銀行に同行しても、開設時の面談に立ち会うことができないため、会社様のほうで英会話能力を求めることになります。

 

 これがネックになって、香港上海銀行で口座開設を断念されるケースも多く、そうなると次は同じくHSBCグループに属する恒生銀行(ハンセン銀行)をお勧めしています。こちらも多少は英会話能力が必要ですが香港上海銀行までは求められず、スルッと通ることも多いと言えます。ハンセン銀行はハンセン指数でも知られる通りの大手銀行ですので、香港での会社経営になんら支障をきたすことはありません。また、求められる資料についても香港上海銀行ほど厳しくないこともメリットと言えます。

 

 これらのどの銀行も面倒な部分はあるため、最も簡単に済ませられる方法としては、これらの銀行ではなく、現地銀行で口座を開設するという方法です。現地銀行といえども、金融立国である香港国内で5本の指に入るような地場銀行であれば、なんら支障はありませんので、こちらもお勧めです。

 

 弊社では、秘書役や住所の名義貸しを含めた香港法人設立支援を行っており、口座開設も同時に行っています。会社や個人の口座開設について、なんなりとご依頼いただければと存じます。

 

 弊社の特徴は、税理士法人と社会保険労務士法人を含むコンサルティングファームが日本本社であり、香港と中国に現地法人を有しているため、日本と香港、中国のそれぞれで税務、会計、労務についてのサポートを行っています。そのため、国際間の税務会計問題に対応することが可能となっております。

 

 香港、中国本土への進出をお考えの方は、ガルベラ・パートナーズまでご相談ください。

 

ガルベラの香港進出サポートはこちらをご覧ください。


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