2025/11/25
A、感覚に頼らず、数値化したモラルサーベイを実施して組織の状況を把握してみてはいかがでしょうか。最近、話題の「静かな退職」かもしれません。他にも「コーヒーバッジング」など、表には出ない不満があれば早期発見と対策が必要ではないでしょうか。
近年、働き方やエンゲージメントをめぐる議論のなかで注目を集めている言葉に、「静かな退職」や「コーヒーバッジング」があります。どちらも従業員が不満を訴えず、“静かに距離を置く”行動として現れる点で共通しており、組織にとっては見逃しやすく、生産性・士気に大きな影響を及ぼすリスクがあります。
静かな退職は、従業員が積極的な職務参加を控え、最低限の業務だけをこなす働き方をいいます。
表面上は問題が見えないため、気付くのが遅れがちです。
典型的な兆候としては、以下内容の通りです。
仕事における過度なストレスや燃え尽き症候群(バーンアウト)を避けるための自己防衛手段として捉えられることが多いようですが、加えて、職場環境や企業文化に対する不満が高まるなかで、自身の健康や私生活を守るためのバランスを取る方法として選ばれているケースもあるようです。
「何をしても評価されることがない」、「公平性に欠ける」、「キャリアが描けない」 という構造的内容に原因があれば組織として問題だといえるでしょう。
コーヒーバッジングは、オフィスに出社するよう求められている環境で起きやすい内容です。一度オフィスに顔を出し、コーヒーを飲んでバッジ(出社記録)を残した後、すぐに帰宅してリモートワークに切り替える、という行動を指します。
出社という形式のみが重視される環境下で、その評価制度の曖昧さ等をも加わり働きやすい環境を整えたい従業員が行う不満の静かな表現と捉えるべき内容です。
実質的な勤務時間は自宅などで行うもので、原因としては、出社しても「来る意味」が感じられないことや出社要請理由が曖昧などで納得感がない、評価制度への不信、評価者間の評価基準バラつき等が挙げられます。
静かな退職とコーヒーバッジングには、以下の共通点があります。
声が上がらないため放置されがちですが、根底にはエンゲージメントの低下があります。
離職・生産性の低下・風土の分断 を招きます。
「発信している内容」と「実際の評価」がずれると、不信感が行動として表出します。
評価制度が曖昧だと、静かな退職も増加するでしょう。
行動だけ見ると個人の働き方の問題に見えますが、ケースによってルール設定・評価制度・コミュニケーション・キャリアの仕組みと深く連動して起きる現象といえます。
“出社しなければならない理由”が共有できないままルールのみを設けると、コーヒーバッジングが増えます。
目的を明確にし、従業員が納得できるよう丁寧にコミュニケーションすることが必要です。
静かな退職は、評価基準の不透明さ、評価者の主観的な対応、昇進基準の曖昧さ によって引き起こされることも多いです。
組織は次の点を整備する必要があるでしょう。
曖昧な基準は評価に繋がらないことを招き、失望させることになります。
主体性・報連相・学習意欲などを明確にし、各等級での行動期待を見せることで納得感が増します。
「評価者によって言うことが違う」ことがあれば、静かな退職を生む最も大きな要因の1つです。
評価結果と育成ポイントを丁寧に伝えることが、エンゲージメントを維持する鍵です。
人事評価制度は、組織の公平性と持続的な成長を後押しする“土台”です。
土台が揺らぐと、静かな退職が表面化するでしょう。
静かな退職やコーヒーバッジングも、最初はサインが小さく気付けないでしょう。
しかし、気付かなければ対応検討のしようがありません。
例えば、モラルサーベイによる定点観測などは有効な方法の一つではないでしょうか。
想定される効果の例は以下の通りです。
「現場の空気」を数字でつかむことで、静かな退職の予兆を早期に察知できます。
特に、以下の設問は初期サインを察知するうえで非常に重要といえるでしょう。
昇進・昇格や昇給等に繋がる基準が見えないと、社員は“頑張る理由”を失います。
等級制度、スキルマップ、キャリアパスを可視化することで、静かな退職の予防に繋がるのではないでしょうか。
定期的な1on1ミーティングによって、例えば、以下内容について丁寧に対話することが肝要です。
課題早期発見と改善に向けて、以下2つは不可欠といえるのではないでしょうか。
静かなサインに気付ける組織ほど、離職・不満・生産性低下のリスクを最小限に抑えられます。
逆にこれらを放置すると、組織の土台そのものが弱体化します。
働き方が多様化し、従業員の価値観も変わる今では“静かなサイン”をデータで把握し、制度で支え、対話で繋ぐ組み合わせこそが、現代の組織運営に求められるアプローチです。
当グループでは、高品質で低価格のモラルサーベイを実施、集計、傾向分析を行い、改善提案までご対応させていただきます。
従業員の声を可視化し、経営方針と現場を繋ぐ施策をサポートします。
また、さまざまな会社さまのニーズや想いに応じたカスタマイズ型人事考課制度構築・運用支援をも提供しておりますので、ご相談があれば是非お気軽にお問い合わせください。
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