2014/09/03
Q 中国でも社会保険は強制加入と聞いたのですが、どんな種類がありますか?また、労使の負担比率は日本とおなじく折半なのでしょうか?中国の社会保険について、概要を教えていただけますか?
A 中国では大きく分けて次の5つの社会保険があります。
(1)養老保険、(2)医療保険、(3)失業保険、(4)生育保険、(5)労災保険
それぞれの保険の種類により加入条件は異なりますが、企業、従業員それぞれに加入義務があります。
たとえば会社と従業員との間で何らかの契約をして、社会保険には加入をしないという約束をしていたとしても、それは違法となり、加入義務を免れることはできません。
また、一部の企業では、従業員のために商業保険に加入している場合がありますが、これも社会保険加入義務を免れる理由にはなり得ません。
社会保険に加入しなければならない者は、中国の戸籍を持つ従業員または外国人従業員とされていますが、外国人についてはまだ加入義務のないところもあれば、すでに加入義務が課されているところもあります。実際の運用は地域ごとに異なると言えます。
社会保険料の負担比率は、現在、国が社会保険料の全国共通の納付基準を定めているものの、各地方政府にある程度の裁量権が与えられており、地域ごとに納付基準が定められています。たとえば上海では、会社負担は45%にものぼり、個人負担は18%とされています。(2014年9月現在)
本人へ支給する給与以外に、その半額くらいの会社負担分の社会保険料を支払わなければならないのです。