2014/11/07
Q 新たな事業を立ち上げようとしていますが、経営者の友人から経営革新計画の作成をするとよいと言われました。経営革新計画とは、どのようなものなのでしょうか。そして、作成するとどんなメリットがあるのでしょうか。
A 経営革新計画とは、中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律に基づいて、中小企業が取り組む「新たな事業活動」に「実現性がある数値目標」を具体的に定めた中期的な経営計画書のことをいいます。
対象となる中小企業は、下表の資本金又は従業員数のいずれか一方を満たす企業をいいます。
中小企業がこの経営革新計画の承認を受けると、保証や融資の優遇措置等の支援措置を受けやすくなったり、補助金を受けることができるようになったりするなど、メリットがたくさんあります。しかし、意外にこの制度について知らない会社が多いのが実情です。東京都では、毎月約30件前後の企業が経営革新計画の承認を受けており、企業名がWeb上で公開されています(詳細はこちら :東京都産業労働局)
経営革新計画の承認を受けた会社には、具体的には次のような施策が用意されています。
(1) 日本政策金融公庫による低利融資制度
(2) 中小企業信用保険法の特例(保証枠の拡大)
(3) 海外展開事業者への支援制度
(4) 中小企業投資育成株式会社法の特例(投資の特例)
(5) 特許関係料金(審査請求料、特許料)減免制度
(6) 経営革新計画の承認を受けた企業が申請対象となる補助金等
なお、これらの支援措置を受けるためには、経営革新計画の承認を受けた後に、それぞれの支援機関等における審査が必要となります。
それでは、この経営革新計画に係る承認申請の流れはどのようなものなのでしょうか。まず、各地域の産業労働局のホームページからダウンロードした申請様式に、必要事項を記入します。申請様式のボリュームは、ワードファイルで13ページほどです。新事業や既存事業の内容や新事業の計画を詳細に記載します。次にこの申請書を産業労働局に提出し、面接が数回行われます。そして、提出月の翌月20日までに承認、不承認の審査が行われ、翌々月初旬に結果の通知があります。承認の対象となる経営革新計画の計画期間は3年~5年で各企業が各自で設定します。承認を受けた場合は、計画が開始となり、産業労働局や中小企業庁などのフォローアップ調査が実施されます。
最後に、経営革新計画のメリットはここまでの記事でたくさんあることをお分かりいただけたかと思いますが、この経営革新計画の作成が企業の新たな事業への積極的な取り組みや会社の実情を把握することにも役立ったという利用者の声も聞かれるところです。一度承認を受けたことのある企業は、新規事業を立ち上げるたびに繰り返し経営革新計画の承認を受けているようですが、経営革新計画の存在自体を知らなかった企業や作成するのが初めての企業は、何から始めたらいいのか分からないと思います。
ガルベラグループでは、経営革新計画の承認を受けるためのサポートをしています。経営革新計画のメリットを享受したいという経営者の皆さま、ぜひガルベラと一緒に経営革新計画を作成しましょう!