2018/06/14
香港の人は広東語を話しますので、本当の中国語、いわゆる北京語を理解しているか疑問に思う日本人が多いです。
また、台湾のことを違う国と考え、中国語と言ってもたぶん中国の中国語とは違う言葉を話していると思う日本人も少なくないでしょう。
実は北京語は香港でも台湾でも通じます。
しかも香港と台湾だけでなく、マカオ、シンガポール、マレーシアでも通じます。
香港は1997年に中国に帰還されてからすでに20年以上経ちました。
帰還してから中国語と中国史が必須科目になりましたので、今の香港の若い世代はもちろんのこと、非常に年配の方以外、ほとんどの世代の香港人は中国語を話せます。
ただ家族や友達同士での会話となるとやはり広東語が主流です。
台湾は香港よりもっと前、内戦後国民党が台湾に引っ越ししてから、中国語の普及教育が始まり、すでに70年位の歴史があります。
香港と違って、今はもはや家族、友達同士など身内でも中国語で会話している台湾人はとても多いです。
台湾の友人から聞いた話では、台南ではまだ家族で方言「台語」を使っている家庭はありますが、台北ではほとんどみんな中国語で会話しているとのことでした。
2016年に台湾の中山大学で母国語に関するアンケート調査が行われ、77%の在校生が自分の母国語を中国語だと認識しており、わずか21%の在校生のみ台湾の方言を流暢に話せるという驚きの結果が出ました。
台湾の方言「台語」は近い将来に消えるではないかと不安な声まで出ているようです。
(こちらのサイト『只爱说“国语”: 台湾16年闽南语教育无收获』から抜粋)私が四年前に台北に行った時も、確かにホテルや観光地だけでなく、あちこちで台湾人同士が普通に中国語で会話していました。
ホテルのテレビで台湾のニュースやバラエティ番組もチェックしてみましたが、出演者たちはほとんど中国語で会話し、会話の途中に「台語」の単語を交じりながら冗談を言っていた場面はありました。
感覚としては、東京にいる日本人同士が標準語で会話している途中に、場を上げるために関西弁を少し挟んだような感じでした。
では、香港と台湾で使われている中国語は本当に北京語とまったく同じですか。
答えは、発音はほぼ全部同じですが、漢字の書き方は違います。そして、ほんの一部の単語だけ言い方が違います。
どういうことかというと、イギリス英語とアメリカ英語の違いのようなものだと理解したら分かりやすいかもしれません。
例えば秋のことを、イギリス英語は「autumn」、アメリカ英語は「fall」ですが、イギリス人とアメリカ人はお互いに通じます。
そして同じビール「beer」という単語、最後の語尾のところ、イギリス英語は舌を曲げず、アメリカ英語はしっかり曲げますが、まったく問題なくお互い通じます。
香港台湾の中国語と中国大陸の中国語も似たような感覚で若干違うところもありますが、しょせん同じ中国語ですので、お互い通じます。
中国語を勉強するなら、広東語や台湾の方言等、一部の地域でしか通用しない方言より、中華圏でどこでも通じる中国語(北京語)を習う方が圧倒的に有利です。
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