GERBERA PARTNERSブログ

中国|上海・自由貿易区のメリットとは?

2014/06/18

Q 上海では自由貿易区ができたことにより、一部のエリアでは貿易会社の設立が簡単かつ低コストでできるようになったと聞きました。その詳細を教えてもらえませんか?

 

A 上海では市場開放の一環として、2013年から自由貿易区が設置され、以下に掲げる様々な恩恵を受けられるようになりました。

 

1.外資規制が緩和されました

 外国からの投資が認可制から届出制に変更となり、契約や定款についても審査制だったのが届出制になりました。

 

2.設立時間が短縮されました

 ワンストップ登記体制が整備され、従来順を追って申請していた4つの役所について、同時申請することができるになり、この結果、全工程で約2ヶ月かかっていたのが2週間で登記できるようになりました。

 

3.投資分野が更に開放されました

 ネガティブリスト(禁止リスト)以外の分野であれば、自由に投資対象とすることが可能となりました。なお、ネガティブリストに記載された項目は禁止、あるいは条件を満たなければ設立できません。また許可項目は、事前に許認可を取得しなければなりません。

 

4.資本金の要求が緩和されました

 従来100万元必要だった登録資本金に対する要求がなくなりました。外資系貿易会社の登録資本金が10万元でも登記できることになり、将来的には1元でも会社を設立できるようになることを目指しています。しかし、特別業種や許認可申請については、この限りではありません。また、以前は資本金を3ヶ月以内に20%以上、残額を2年以内に払い込まなければならなかったのが、いつ払い込んでもよくなりました。

 

5.貿易の利便性が高まりました

 貨物の自由貿易区内への搬入や検査検疫の手続が簡素化されました。

 

6.金融サービスが緩和されました

 外貨換金が自由化され、金利の市場化や人民元クロスボーダー取引等の試験的な実施が行われるようになりました。また、自由貿易区内における金融サービスについて、一定の緩和がなされました。