2016/05/04
Q 海外駐在員の安全対策を検討しています。治安、衛生、事故、テロなど考えれば考えるほどリスク要因が多く、具体的に何をすればよいか分かりません。
まずは、本社管理部門としては、何から手を付けるべきでしょうか?
A ご検討のとおり、海外の安全対策は、無数のリスク要因があり、これで万全という特効薬はありません。大手企業では、海外のセキュリティーコンサルティング会社に委託するケースも多いようですが、中小企業ですと、そうした対応を取れない場合もあります。また、自社の従業員の安全を、外部業者に丸投げするというのも、本社の姿勢として疑問があるところです。
対策を検討する場合には、まずは情報収集からスタートするのが一般的ですので、今回は、他社事例から、よく活用されている効果的な情報収集法をご紹介いたします。すでにご存じの部分も多いかと思いますが、改めてチェックしていただければと思います。
(1) 公的情報源の活用
アンケート調査によれば海外勤務者の安全情報について、9割以上の企業が「外務省」を情報源として挙げています。(「労政時報海外勤務者の安全対策の実態」)
【 海外勤務者の安全についての情報源としているもの(複数回答)】
ⅰ 外務省 93.0%
ⅱ自社の海外拠点 78.0%
ⅲ現地の日本大使館 68.0%
ⅳ 新聞・通信社等 53.0%
ⅴ厚生労働省検疫所 44.0%
海外赴任直後は、トラブルに巻き込まれやすいので、現地の大使館等の所在地・連絡先の確認を必ず行い、在留届等の所定の手続きは必ず行うように指導してください。
また緊急時においては、情報の錯綜が予想されるため、信頼度の高い情報源を日頃から使い慣れておくことが重要です。
(2) 情報源として有効なもの
(3) 海外安全パンフレット・資料等の紹介
公的な機関から無償で配布されている資料だけでも、これだけの情報ソースがあります。
こうした情報は、バラバラでは活用しづらく、意味がありません。
各資料から参考となる情報を取りまとめ、見やすい形に整理して、海外駐在員に配布することで、一定の安全対策になります。海外赴任予定者とのミーティングで読み合わせをしてもよろしいかと思います。
次回は、会社としてガイドラインやマニュアルを作成する際の流れをご紹介したいと思います。
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