GERBERA PARTNERSブログ

経営,エンゲージメント|モラルサーベイは必要か。組織の温度を測る“サーベイ経営”

2025/05/26

Q、モラルサーベイは必要でしょうか。

   

A、モラルサーベイの実施は、従業員の離職リスク等職場の課題を早期に発見し、経営方針に基づく的確な改善を行うことが可能です。感覚値ではなくデータを以って職場の実態を把握することは本来進むべき会社の方向性において、有効的な取り組みを図ることができます。

 

解説(公開日:2025/05/26)

 

はじめに

「最近、社員のモチベーションが下がった。」、「職場の雰囲気が悪くなった。」など、漠然とした不安を感じることはありますか。

 

生産性や持続的成長の土台にあるのは、言うまでもなく「人」ですが、その人材がどのような心理状態で日々の業務に取り組んでいるのかを感覚ではなくデータで把握できている会社は意外と少ないのではないでしょうか。

 

こうした背景から注目されているのが「モラルサーベイ」です。従業員の意識・職場環境・信頼関係・働きがいなどを定量的に可視化する調査のことで、エンゲージメントや心理的安全性を高めるための出発点となるものです。

 

モラルサーベイとは何か?

モラルサーベイとは、組織内の従業員が感じている内容より、モチベーション、満足度、信頼関係、成長意欲、職場環境への評価などを調査し、組織の健全性や向いている方向などを把握するための手法です。

 

例えば、以下のようなものを調査項目とします。

  • ・ 経営方針や会社の方向性への理解度
  • ・ 上司からの支援や信頼関係
  • ・ 同僚との協力体制や人間関係
  • ・ 仕事へのやりがいや達成感
  • ・ 自分の意見が尊重されているか
  • ・ 評価制度や待遇の公平性
  • ・ 将来に対する安心感

これらを数値化し、部署別・役職別・雇用形態別などで傾向を分析することで、経営陣や人事部門は的確な打ち手を見出すことができます。

 

なぜモラルサーベイが必要なのか?

1. 離職の「予兆」を捉えるため

離職の理由はさまざまですが、多くの従業員は「待遇」や「キャリアの限界」などの定量的な内容ではなく、「人間関係」「不満の蓄積」「評価への不信感」が上位に挙げられます。しかし、こうした理由は目に見えにくく、定期的な面談や評価面談だけでは表出しづらいのが現実です。

 

モラルサーベイでは、従業員の本音を匿名で収集できるため、「本当はこう感じていた」というサインを早期にキャッチすることが可能になります。これにより、退職予備軍へのケアや配置転換、職場改善といった予防的アクションが可能になります。

 

2. 組織の「見えない歪み」を発見するため

社内にはさまざまな「ズレ」が存在します。

経営陣が描くビジョンと現場の認識が一致していない。

上司は適切に指導していると思っているが、部下は「放任」や「細かすぎる」と感じている。

人事制度は公正だと考えていても、社員は「不透明だ」と捉えている。

 

このような見えないギャップは、業績やモチベーションに徐々に影響を及ぼします。モラルサーベイは、こうした構造的な課題を「数値」と「傾向」としてあぶり出す役割を果たします。

 

3. 従業員エンゲージメントを高める基盤として

エンゲージメント(企業への愛着・貢献意欲)が高い従業員は、生産性が高く、離職率も低く、変化への対応力も強いと言われています。

 

モラルサーベイは、エンゲージメントの水準を定点観測し、低下している要因を探ることができます。例えば、20代はやりがいを重視している一方、40代は評価制度に不満を感じている──といったセグメント別分析も可能です。

 

4. 組織変革や制度改定時の効果測定に使える

人事制度の見直しや、組織再編、新規事業の立ち上げなど、大きな変化があった際、その影響を従業員がどう受け止めているかを測ることは重要です。

 

モラルサーベイを導入しておけば、「制度導入前」と「導入後」の比較ができ、改善の方向性や浸透状況を定量的に評価することができます。

 

実施する際のポイント

● 匿名性の担保

率直な意見を得るには、誰が回答したかを特定できない形式で実施することが基本です。匿名性が担保されていないと、従業員は本音を出しません。

 

● 継続的な実施

1回の調査で終わらせず、年1~2回、あるいは半年ごとに定点観測を行うことで、改善施策の効果検証や組織状態の変化を追うことができます。

 

● 結果の「見える化」と「フィードバック」

集めたデータは、経営陣や人事部門だけで留めず、現場マネージャーや従業員にも共有し、「意見が反映されている」という実感を持ってもらうことが重要です。

 

● 施策とセットで活用する

「調査して終わり」では、むしろ従業員の信頼を失いかねません。得られた結果をもとにした具体的なアクション(評価制度の見直し、コミュニケーション研修、マネジメント研修など)が不可欠です。

 

モラルサーベイは単なる「アンケート調査」ではなく、組織の未来を守る“経営の羅針盤”です。従業員の声を数字として捉え、構造的な課題に気づき、改善策へ繋げていくことで働きがいのある職場づくりが可能です。

 

経営環境が急激に変化する今だからこそ、「従業員の声」を把握した経営が求められています。

 

当グループでは、モラルサーベイのサービスをご提供いたしております。 また、さまざまな会社さまのニーズや想いに応じたカスタマイズ型人事考課制度構築・運用支援をも提供しておりますので 、ご相談があれば是非お気軽にお問い合わせください。

 

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