GERBERA PARTNERSブログ

経営|「職場の本音」―組織体質の可視化

2025/10/28

Q、最近、職場に閉塞感があります。離職率も高く会社方針の浸透もしていなくて問題の背景や原因を探りたいのですが、何か良い方法はありませんか。

     

A、従業員の意識や職場環境に対する「本音」は何かを具体性でもって把握していますか。感覚ではなく、数値にして組織の状況を把握することは経営に欠かせません。
一度、モラルサーベイの実施をしてみてはいかがでしょうか。

 

解説(公開日:2025/10/28)

 

モラルサーベイとは、従業員の意識や職場環境に対する「本音」を把握するもので組織の現状を可視化するための調査です。

単なるアンケートではなく、職場のモラル(士気・意欲・信頼感など)を数値化し、課題を定量的に捉えることで、経営改善や人事施策の方向性を導き出すツールとして注目されています。

従業員満足度やエンゲージメントの向上が企業価値の源泉とされる今、モラルサーベイは「組織の健康診断」として欠かせないといえます。特に離職率の上昇や方針の不浸透といった問題の背景を客観的に把握することで、感覚的な判断から脱却し、データに基づいた人事戦略を実現することができます。

 

モラルサーベイで職場の現状を把握する

モラルサーベイの目的は、職場の実態を可視化することで早期に課題を発見することです。

表面上は問題がないように見えても、内部では以下のような兆候が潜んでいることがあります。

  1. ・信頼関係が希薄
  2. ・提案のしづらい風土
  3. ・評価制度に対する不公平感
  4. ・業務過多
  5. ・キャリア不安

例えば、上記のような問題を放置すれば、離職やモチベーション低下、パフォーマンス悪化に繋がるでしょう。

モラルサーベイを定期的に実施することで、変化を早期に察知し、対策へと繋げることができます。経営層にとっても、「現場」の感覚をデータとして把握できることは、意思決定の質を高めるうえで大きな価値になります。

 

モラルサーベイで重要なのは設問内容

さて、効果的なモラルサーベイを実施するうえで、重要なのは設問設計です。

一般的には、以下のようなカテゴリに分けて設問を構成します。

経営・方針理解 会社の方針や理念を理解しているか
上司・部下の関係 信頼関係、指導方針、相談のしやすさ
職場環境・チームワーク 協調性、風通し、心理的安全性
業務満足度・働きがい 成長実感、やりがいの有無
評価・処遇の納得感 評価制度・報酬への信頼度
会社への期待・定着意識 今後も働き続けたいか

例えば、上記内容を5段階評価で回答してもらい、部署別・年代別・勤続年数別などのセクション別で分析することにより、組織内の構造的課題が浮かび上がります。

なお、5段階だとどっちでもない3の評価が目立つことを想定される場合、4段階などの回答方法の設計を工夫するとその感覚値が具体的な数値として可視化が図られます

 

また、注意したいのがモラルサーベイを実施すれば、それだけで課題解決というわけではありません。最も重要なのは、結果を「改善サイクル」に活かすことです。効果的な活用プロセスは次のとおりです。

 

結果の共有と認識

経営層だけでなく管理職にも結果を共有し、全員が現状を客観的に把握する。

 

課題テーマの抽出

スコアが低い項目をもとに、重点的に改善すべきテーマを特定する。

 

具体的なアクションの設計

研修や1on1ミーティング、人事評価制度見直しなどを検討する。

 

フォローアップ調査の実施

半年から1年後に再度サーベイを行い、改善効果を数値で検証する。

 

上記内容のサイクルを繰り返すことで、モラルサーベイは単なるアンケートから、組織開発の中心的なマネジメントツールと化します。

その点を絶対に忘れてはなりません。

特に人事評価制度や理念浸透活動と連携させると、戦略的な人事としてPDCAが機能しやすくなります。

 

モラルサーベイによって確認できること

以上の内容からモラルサーベイ実施によって、以下のような効果を期待することができるでしょう。

  1. ・離職率低下
  2. ・心理的安全性強化
  3. ・コミュニケーションの活性化
  4. ・マネジメント力の可視化
  5. ・経営理念・方針の浸透

特に、感覚的に捉えられがちな「職場の空気」を数値で捉えられる点は大きな利点といえるでしょう。

数字があることで、議論のポイントがわかりやすく、認識内容にずれがありません。改善行動のスピーディさも期待できます。

 

モラルサーベイは、従業員の声を拾い上げるだけでなく、組織全体の健全性を測る“経営のセンサー”として機能します。現場の意識を見える化し、改善のサイクルを回すことで、誇りとやりがいを持てる職場作りに繋がります。

人事評価制度と組み合わせることで、単なる「満足度調査」を超えた戦略的な組織マネジメントが可能になることを知れば相乗効果を見出すことができます。組織の未来を見据えた経営を行ううえで、モラルサーベイは欠かせない羅針盤といえるでしょう。

 

当グループでは、高品質で低価格のモラルサーベイを実施、集計、傾向分析を行い、改善提案までご対応させていただきます。

従業員の声を可視化し、経営方針と現場を繋ぐ施策をサポートします。

また、さまざまな会社さまのニーズや想いに応じたカスタマイズ型人事考課制度構築・運用支援をも提供しておりますので、ご相談があれば是非お気軽にお問い合わせください。

 
 

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