2025/12/25
A、結論から言うと、前向きになるためのポイントは人によって違います。主観的なイメージに頼らず、客観性をもとに判断すべくモラルサーベイを実施して組織の状況を把握してみてはいかがでしょうか。
前向きになるためのポイントは人によって違っても普遍的な原理に基づくアプローチは可能でしょう。とりわけ、組織の構造的な課題が意欲低下の原因になっていれば対応しなければなりません。
モチベーションには内的要因と外的要因があります。
どちらも重要で密接に関連しますが、外的要因へのアプローチのみでは短期的な動機付けにとどまるでしょう。
また、現代の働き手は、報酬だけでなく、意味や成長、貢献実感重視の傾向があります。
そのような動機は組織によって把握できない構造的課題と関連しがちです。主観的なイメージに頼らず、客観性をもとに判断すべくモラルサーベイを実施して組織の状況を把握してみてはいかがでしょうか。
人は苦手分野よりも得意分野を仕事にしたほうが生産性を高められ、好循環も期待できることは容易に想像しやすいでしょう。
しかし、その苦手分野を行うことよりも生産性を下げるものがあります。それはコミュニケーション不足であり、とりわけ、上司などから無視されることだといわれています。(引用文献:さあ、才能(じぶん)に目覚めよう: ストレングス・ファインダー2.0)
例えば、このような追跡調査結果など、一般的に言われている内容をも参考にしながら組織にとっての理想的なあり方と紐づけた施策を検討してみてはいかがでしょうか。
明確にしておきたいことは、給与や賞与の重要性が下がったわけではない点です。報酬は、従業員が働くうえでのモチベーション要因として大きなものの一つであり、企業が人をどう扱っているかを最も分かりやすく示す要素です。
また、評価に直結したもので、組織活動の方針とも言い換えられます。
給与水準が低い、賞与の基準が不透明、努力が反映されないといった状態で、仕事への前向きさや主体性を期待することは難しいでしょう。
どれだけ理念ややりがいを語っても、報われないとわかっていれば、人は力を出せません。多くの企業が給与や賞与の待遇改善に取り組んでいることは、決して間違いではありません。
では、なぜ待遇を改善しても、かつてのような手応えを感じられないのでしょうか。それは外的要因という特質と現代の組織が直面している本質的な課題にあります。
まず、アンダーマイニング効果というものですが、報酬には慣れがあり、もともと楽しいと思っていたり、やりがいがあるといった内的要因によって取り組んでいた行動に対して、金銭や評価などの外発的報酬が与えられることで、かえってその行動への意欲や満足度が低下してしまうことがあります。そのことで、極端に「報酬がないとやる気が出ない」状態に陥るケースも生じます。
評価への依存、環境の刺激不足や人間関係、仕事内容などの不満の蓄積、目標の不明確さなどの構造的な問題により、楽しさや成長の実感などの内的要因とのバランスや、自己肯定感の育成(自己評価)もあわせて検討したグランドデザインが重要だといえます
現代の働き手は、報酬を重視しながらも、それだけが仕事への姿勢に影響を与えているわけではありません。
例えば、上記内容のようなものが見えないと、報酬条件が改善されても、仕事への納得感は天井に付き高まりません。「待遇は悪くないが、手応えがない。」「評価されている実感が持てない。」といった感覚が、静かに拡がっていきます。
この状況に対して、「最近の若手はやる気がない」「指示待ちが増えた」といった見方をしてしまうと、問題の焦点がずれてしまいます。組織的に言っていることと評価していることが違う、結局何をすればいいのかの曖昧さが、人の動きを鈍らせてはいないかを確認してみてはいかがでしょうか。
例えば、このような状態では、人は自然と「どこまでやればいいのかが分からない。」「余計なことはしないほうがいい。」と判断するようになります。
一見、怠慢にも見えますが、人は限定合理的に判断し、環境へ適応していきます。
給与や賞与の見直しは、組織運営において欠かせない取り組みです。
ただし、それは土台を整える施策であって、全てを解決する万能薬ではありません。現代の職場では、業務のスピードが速く、役割も流動的です。そのなかで、「何をもって評価されるのか」「どこまで求められているのか」が見えにくくなっています。
この状態で報酬だけを改善すると、「条件は悪くないが、特別頑張る理由もない」という空気が生まれやすくなります。結果として、表面上は安定しているものの、主体性や挑戦が減っていくという現象が起こります。
仕事への納得感や貢献実感は、売上や利益のように目に見える数字ではありません。そのため、経営者や管理職の感覚だけで把握することには限界があります。
このような判断の裏で、従業員の温度が静かに下がっていることも珍しくありません。だからこそ、組織としてこの見えない領域に目を向ける必要があります。
報酬を大切にしたうえで、今あらためて求められていることこれからの組織に求められているのは、給与や賞与を軽視することではありません。むしろ、それらを大切にしたうえで、仕事の意味や評価の文脈をどう設計するかが必要です。
このような内容に向き合わなければ、どれだけ条件を整えても、人の前向きさは戻りません。報酬改善が無意味になったわけではありません。
時代の変化を正しく理解することが、これからの組織作りの出発点になります。
当グループでは、高品質で低価格のモラルサーベイを実施、集計、傾向分析を行い、改善提案までご対応させていただきます。
従業員の声を可視化し、経営方針と現場を繋ぐ施策をサポートします。
また、さまざまな会社さまのニーズや想いに応じたカスタマイズ型人事考課制度構築・運用支援をも提供しておりますので、ご相談があれば是非お気軽にお問い合わせください。
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