2014/07/01
Q 最近、少子化対策の一環で子供がいる世帯にいろいろ給付金が支給されていますが、子供手当とか児童手当とか、いろいろあって混乱しています。この際なので、整理して教えていただけませんか?
A 児童手当は、もともと1971年から支給されているものですが、所得制限があり、全世帯に対して支給されるというわけではありませんでした。また年齢の上限や金額は、しばしば法改正がなされてきました。
2010年に民主党政権に変わってからは、中学修了前の子供1人に対して13,000円(もともと26,000円の選挙公約でしたが、財源が足りず、半額になりました。)を支給することになりました。
しかし2011年の東北大震災の影響もあり自民党政権となって再び児童手当に戻り、再び所得制限が復活されて、すべての世帯に支給されなくなりました。この児童手当は、小学校修了前の児童1人に対して、10,000円または15,000円が支給されます。
また、2014年2月には、児童手当のほかに更に10,000円の「子育て世帯臨時特例給付金」を支給する法律が成立しました。これは2014年1月に児童手当を受けられる子について、2014年7月より市区町村から10,000円が支給されるという内容で、消費税の増税により消費が停滞するのを防ぐという理由から成立したものです。ただし、自動的に支給されるのではなく、申請が必要なため注意が必要です。
日本に住む外国人が本国に残してきた子供(日本国籍なし)に支給されたり、児童養護施設に住む親がいない児童に支給されなかったりといった問題がありましたが、2011年の法改正で前者は不支給となり、後者は支給となり、それまでの不公平は少し改善されるに至りました。
こどもは国の宝です。その時々の政権のバラマキに活用されるのではなく、本当の少子化対策を進めてほしいものですね。(この情報は、2014年7月現在のものです)