2019/07/10
つまり、日本の大学・大学院の留学生が卒業・修了し、かつ、高い日本語能力を有する方がこれまでの「技術・人文知識・国際業務」とは別に「特定活動」(本邦大学卒業者)の在留資格を就職の際に申請可能となりました。
現行制度上、飲食店、小売店等でのサービス業務や製造業務等が主たるものである場合においては、就労目的の在留資格が認められていませんでしたが、民間企業等においては、インバウンド需要の高まりや、日本語能力が不足する外国人従業員や技能実習生への橋渡し役としての期待もあり、大学・大学院において広い知識を修得し、高い語学力を有する外国人留学生は、幅広い業務において採用ニーズが高まっています。
そこで、これらの採用側のニーズ及びこれまでの閣議決定等を踏まえ、本邦大学卒業者については、大学・大学院において修得した知識,応用的能力等を活用することが見込まれ、日本語能力を生かした業務に従事する場合に当たっては、その業務内容を広く認めることとし、在留資格「特定活動」により、当該活動を認めることとしたものです。
対象者
本邦の大学を卒業又は大学院の課程を修了し、学位を授与された方で、高い日本語能力を有する方が対象となります。
学歴:
日本の4年制大学の卒業及び大学院の修了に限られます。短期大学及び専修学校の卒業並びに外国の大学の卒業及び大学院の修了は対象になりません。
日本語能力:
日本語能力試験N1又はBJTビジネス日本語能力テストで480点以上を有する方
□日本語を用いた円滑な意思疎通を要する業務
単に雇用主等からの作業指示を理解し、自らの作業を行うだけの受動的な業務では足りず、いわゆる「翻訳・通訳」の要素のある業務や、自ら第三者へ働きかける際に必要となる日本語能力が求められ、他者との双方向のコミュニケーションを要する業務
□本邦の大学又は大学院において習得した広い知識及び応用能力等を活用するものと認められること
従事しようとする業務内容に「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の対象となる学術上の素養等を背景とする一定水準以上の業務が含まれていること、又は、今後当該業務に従事することが見込まれること
□具体例
・飲食店に採用され、店舗において外国人客に対する通訳を兼ねた接客業務を行うもの
(それに併せて、日本人に対する接客を行うことも含む⇒日本人への接客も可)
※厨房での皿洗いや清掃にのみ従事することは認められません
・工場のラインにおいて、日本人従業員から受けた作業指示を技能実習生や他の外国人従業員に対し外国語で伝達・指導しつつ、自らもラインに入って業務を行うもの。
※ラインで指示された作業にのみ従事することは認められません。
・小売店において、仕入れや商品企画等と併せ、通訳を兼ねた外国人客に対する接客販売業務を行うもの
(それに併せて、日本人に対する接客販売業務を行うことを含む⇒日本人への接客も可)
※商品の陳列や店舗の清掃にのみ従事することは認められません
日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること
※報酬額の基準として、他の企業の同種の業務に従事する賃金を参考にしたり、日本人大卒者・院卒者の賃金を参考として判断します
在留期間の制限なしで更新可能
扶養を受ける配偶者又は子について帯同可
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