2022/05/18
A、賞与制度の設計(算定方法、支給回数)については、各企業様の制度設計により様々な制度が存在しますが、支給回数が年4回以上になりますと、社会保険料の算定方法が変更になりますのでご注意が必要です。
賞与支給の際における社会保険料納付方式として、通常は「被保険者賞与支払届」を日本年金機構へ提出することになります。
従業員に賞与を支給したときの手続き(日本年金機構)
ただし、この取扱いは、年3回までの賞与についての取扱いであり、年4回以上の賞与については、下記通達のとおり、特別の取扱いになりますのでご注意ください。
通達の内容を要約をいたしますと、主なポイントは次の3点です。
健康保険法及び厚生年金保険法における賞与に係る報酬の取扱いについて
(昭和53年6月20日保発第47号・庁保発第21号、平成30年7月30日保保発0730第1号、年管管発0730第1号)
(1)毎年七月一日現在における賃金、給料、俸給、手当又は賞与及びこれに準ずべきもので毎月支給されるもの(以下「通常の報酬」という。)以外のもの(以下「賞与」という。)の支給実態がつぎのいずれかに該当する場合は、当該賞与は報酬に該当すること。
したがつて、賞与の支給回数が、当該年の七月二日以降新たに年間を通じて四回以上又は四回未満に変更された場合においても、次期標準報酬月額の定時決定(七月、八月又は九月の随時改定を含む。)による標準報酬月額が適用されるまでの間は、報酬に係る当該賞与の取扱いは変らないものであること。
(2)賞与の支給回数の算定は、次により行うこと。
(1)賞与に係る報酬額は、標準報酬月額の定時決定又は七月、八月若しくは九月の随時改定の際、次により算定すること。
(2)1の(1)に該当する事業所に使用される者の資格取得時における賞与に係る報酬額は、当該事業所において、同様の業務に従事し、同様の賞与を受ける者の賞与に係る報酬の平均額とすること。
(3)賞与に係る報酬の額に変動があっても、当該変動に基づく随時改定は行わないこと。
また、通常の報酬に著しい変動があり、随時改定(七月、八月又は九月の随時改定を除く。)を行う場合は、新たに賞与に係る報酬の額を算定することなく。(1)又は(2)に基づき算定した賞与に係る報酬の額を変更後の通常の報酬の額に加算すること。
賞与の回数が増えるのは、労働者にとって喜ばしいことではありますが、人事労務管理が複雑化したり、社会保険料の納付が労働者にとって分かりにくくなる副作用もありますので、総合的な検討が必要になろうかと思われます。
弊社では、実務的な観点から、労務管理や人材管理の整備をご支援させていただいております。人事労務管理でお悩みの場合は、お気軽に下記問い合わせフォームよりお申し付けください。
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