GERBERA PARTNERSブログ

消費税|消費税、これって国内?海外?

2015/12/14

Q 資産の譲渡又は貸付けの内外判定のうち、単純に資産の所在場所で判定できないケースについて教えて下さい。

 

A 1.外航船又は航空機の判定

 

 まず、船舶についてご説明します。国際輸送に使用するような大型の船舶には、登録が必要とされています。また、日本船舶は、船舶法の規定により、一定人数以上の日本人を乗船させることが義務付けられています。非居住者が日本船舶の譲渡又は貸付けを行う場合には、その実態は国外取引であることから、譲渡又は貸付けを行う非居住者の住所地で判定することにより、これを国外取引として処理することとしています。

 

 また、居住者が行う外国船舶の貸付けについては、その貸付けを行う居住者の住所地で判定することにより、これを国内取引に取り込むこととしています。

 

 航空機については、船舶のような複雑な取扱いはありません。居住者か非居住者かに関係なく、登録機関の所在地が国内かどうかで判定します。なお、登録を受けていない船舶(小型船舶)や航空機(小型航空機)については、譲渡又は貸付けに係る事務所等の所在地が国内かどうかで判定します。

 

2.特許権の貸付け

 

 特許権の譲渡又は貸付けの内外判定は、登録機関の所在地によることとされています。したがって、日本で登録した特許権の譲渡又は貸付けは、外国法人(非居住者)が行っても国内取引となるのに対し、外国で登録した特許権の譲渡又は貸付けは、たとえ内国法人が行っても国外取引となり、課税の対象とはなりません。

 

 ところで、国際特許の登録申請に際しては、一か国だけで登録申請するのではなく、先進国で一斉に同時登録することが一般的となっています。このように、二以上の国で登録した特許権については、個人事業者の場合には住所地、法人の場合には本店所在地が国内かどうかで内外判定をします。

 

 非居住者に対する特許権の譲渡又は貸付けは、その効果が国外で発生することから輸出免税の規定が適用されます。

 

 その他の多くの資産で内外判定がよく分からない取引があるかと思います。その際には、ぜひガルベラ・パートナーズにご相談下さい。


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