2015/12/31
Q 今年度の税制改正で発表された「地方を訪れた外国人旅行者向けの消費税免税制度」の内容について教えてください。
A 近年、外国人旅行者による日本での買い物の消費額は年々増加傾向にあり、その外国人旅行者からの消費額をより多く確保するために免税店の設置箇所の増加などの計画が進められています。
しかし、外国人旅行者が足を運ぶ地域は三大都市圏内が多く、それに伴い免税店の設置個所も三大都市圏内に集中していること等により、地方における外国人旅行者からの買い物による消費額の確保が課題となっていました。
そこで平成27年12月に発表された税制改正大綱により、「地方を訪れる外国人旅行者向け消費税免税制度」が発表され、下記における免税 対象金額の引き下げが決定しました。
(1) 一般物品:10,000円超 → 5,000円以上
(2) 消耗品: 5,000円超 → 5,000円以上
この引き下げにより、地方で販売されている単価2,000円から3,000円程度の民芸品や伝統工芸品についても、2,3個の購入で免税対象に該当するため、外国人旅行者に地方でより多く買い物をしていただくことが期待されます。
この他にも「海外直送手続きの簡素化」、「購入者誓約書の電磁的記録による保管」などの規程が新設されました。
「海外直送手続きの簡素化」とは、免税店で購入した物品を直接海外の自宅や空港等へ直送する場合、外国人旅行者についてはパスポートの提示のみで免税の適用を受けることが可能となるものです。(以前は購入記録票の作成及び保存義務などがあり手続きが煩雑でした。)
この制度によって簡便に免税制度を利用し、免税店で購入した物品を国内で持ち運ぶことなく旅行することができます。(てぶら観光)「購入者誓約書の電磁的記録による保管」の規定は、免税店での物品の購入時において保存(7年間)することが義務付けられている購入者誓約書について、紙面上ではなく電磁的記録をもって保存することが可能となるものです。
この制度によって大型の免税店など大量に取引のある店舗において、紙ベースで購入者誓約書を保存する必要がなくなったため、事務負担が大幅に軽減されます。
これらの規定は平成28年5月1日以後に行われる取引(買い物)について適用される予定となっているためご注意ください。
上記以外においても、外国人旅行者を対象とした消費税法上の特例措置の推進が図られているため、ご興味のある方はガルベラパートナーズまでご連絡ください。
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