2026/04/20
A、「初任給を相場水準まで引き上げて採用に成功されたことは、まず間違いなく正しいご判断です。ただし、ご懸念のとおり「既存社員との給与差の縮小・逆転」は、放置すると組織にじわじわとダメージを与える重要な経営課題となります。
■現場で今まさに起きているのは、給与金額差による「不満の顕在化」ではなく、「納得感の喪失」ではないでしょうか。特に3年前後の中堅社員は、業務の中核を担い始め、後輩指導も任される存在です。その社員が「自分と新入社員の給与がほぼ同じ」と知ったとき、不満は金額そのものではなく、「自分の成長や貢献は正当に評価されているのか」という不信感に変わるでしょう。この状態が続くと、優秀な人材ほど外部機会に目を向け、結果として気づいたときには辞めているという事態を招きます。
一方で、「全社員の給与を一律に引き上げる」という対応は現実的ではありません。現在のコスト環境では、固定費の増加はそのまま経営体力を圧迫し、持続的な賃上げが困難になります。重要なのは、全員を上げることではなく、誰にどのような基準で報いるかを再設計することです。
具体的には、次の3点に着手されるのが有効です。
「入社◯年だからこの給与」という考え方を見直し、「どのレベルの役割を担えているか」で給与レンジを明確にします。新入社員の初任給が高いのであれば、その背景にある期待役割を明示し、既存社員にはそれを上回る役割と処遇を示すことが重要です。
初任給引き上げに合わせて若手層のカーブを調整しつつ、上位等級に進むほど昇給幅が大きくなる設計にします。これにより、「今は差が小さくても、成長すれば大きく報われる」という将来期待を描けるようになります。
なぜこの給与なのか、何をすれば上がるのかを制度として明確にし、特に既存社員には個別に説明することが不可欠となります。納得感は制度そのものはもちろん「説明の質」に大きく左右されます。
なお、制度見直しに伴うコストについては、各種助成金の活用も検討余地があります。評価制度の整備や生産性向上施策と組み合わせることで、実質的な負担を抑えながら改革を進めることも視野に入れると良いでしょう。
今回の課題は、単なる給与調整ではなく「会社としての評価基準を再定義する機会」でもあります。適切に対応すれば、採用力と定着力の両立が実現し、むしろ組織の競争力は高まります。ぜひ前向きな「制度再設計」として取り組まれるとよろしいのではないでしょうか。
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