2016/09/05
Q 30万円未満の少額減価償却資産の特例について通達の改正があったと聞いたのですが、その内容について教えて下さい。
A 中小企業者等が、取得価額が30万円未満である減価償却資産を取得などして事業の用に供した場合には、一定の要件のもとに、その取得価額に相当する金額を損金の額に算入することができます。
この特例を受けるためには、青色申告法人である必要があります。
中小企業者等とは、次に掲げる法人をいいます。
(1)資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人
ただし、同一の大規模法人(資本金の額若しくは出資金の額が1億円を超える法人又は資本若しくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人をいい、中小企業投資育成株を除きます。)に発行済株式又は出資の総数又は総額2分の1以上を所有されている法人及び2以上の大規模法人に発行済株式又は出資の総数又は総額の3分の2以上を所有されている法人を除きます。
(2)資本又は出資を有しない法人のうち、法人のうち、常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人
この特例は、適用対象資産の取得価額の合計額のうち300万円に達するまでの少額減価償却資産の取得価額の合計額が限度となります。
平成28年度税制改正によって、資本金1億円以下の法人であっても、従業員数が1,000人を超える場合にはこの特例の適用は出来ないこととなりました。ではこの場合、従業員数1,000人の判定はどの時点で行うのでしょうか。これまでは、「取得等をした日・事業共用した日」で判定を行っていましたが、今回通達が改正されました。
「事務負担に配慮する必要があるものであるかどうかの判定の時期」
法人が措置法第67条の5第1項に規定する「中小企業者等」に該当する法人であるかどうかは、原則として、同項に規定する少額減価償却資産の取得等をした日及び事業の用に供した日の現況により判定する。
ただし、当該事業年度終了の日において同項に規定する「事務負担に配慮する必要があるものとして政令で定めるもの」に該当する法人が、当該事業年度の同項に規定する中小企業者又は農業協同組合等に該当する期間において取得等をして事業の用に供した同項に規定する少額減価償却資産を対象として同項の規定の適用を受けている場合には、これを認める。
この通達により、従業者数の判定は当該事業年度終了時すなわち期末時点において判定すればよいこととなりました。
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