2014/07/24
Q 父が闘病生活を続けています。担当医師から余命についての話がありました。実は父が若いころに一度、母とは別の人と結婚・離婚をしていると聞いていますが詳しい事情はわかりません。事前に私たち兄弟の他に相続人がいるかどうか知りたいのですが、それを知る方法はありますか?
A 相続人を確定させる方法は、ただ一つです。それは、お父さまの出生時から現在までの戸籍を全て取り寄せることです。
戸籍は本籍地でしか取得できません。その本籍地が遠方の場合には郵送による申請取得が可能となりますので、わざわざ本籍地まで足を運ぶ必要はありません。
戸籍には現在の状況を記した戸籍謄本と、もとの戸籍から移動したことがわかる除籍謄本、戸籍法改正前の原戸籍(いわゆる昔の戸籍)という3つの種類の戸籍謄本があります。現在の戸籍には改正前の情報で時効になったもの、時効に関係ない情報は削除されてしまいますので、原戸籍を取得する必要があります。
戸籍は産まれてからずっと移動のないものではありません。結婚して親元から独立した際に、その親元にいた戸籍から除籍して自分が筆頭となる戸籍が新しく作成されます。子供ができればその子供ができたこと、養子縁組すればその情報などが付け加えられ、変更されていきます。引越をした場合等には、もといた本籍地から除籍して新しい場所に本籍地を移すこともできます。
このように戸籍も本籍地も、その人の人生の節目において変更されますので、順を追って原戸籍・除籍謄本・戸籍謄本を取得する必要があります。