GERBERA PARTNERSブログ

法人税|交際費の範囲ってちゃんとご存知ですか!?

2015/06/22

Q 交際費ってなんとなく接待した費用なのかなとは思うのですが、どこまでが交際費と認められるのですか。また費用として認められる限度額について教えてください。

 

A 交際費とは、交際費という科目で処理されているものだけでなく、実態として法人がその得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用をいいます。

 

 ただし、次に掲げる費用は交際費等から除きます。

(1)もっぱら従業員の慰安のために行われる運動会や旅行等のために通常要する費用

 

(2)飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」といいます。)のために要する費用であり、その支出する金額を飲食等に参加した者の数で割って計算した金額が5,000円以下である費用

なお、この規定の適用には一定の書類等の保存が必要です。

 

(3)その他の費用

イ.カレンダー、手帳、うちわ、手ぬぐいその他これに類する物品を贈与するために通常要する費用(俗にいう販売促進費)

 

ロ.会議に関連して茶菓、弁当等飲食物を供与するために通常要する費用(いわゆる会議費)

 

ハ.新聞、雑誌等の出版物又は放送番組を編集するために行われる記事等の収集のために、又は放送のための取材に通常要する費用(いわ

ゆる取材費)

 

 交際費等の金額は、対価性に乏しい費用であり利益調整にも使いやすい費用であることから税務上はその全額が原則損金不算入とされていますが、期末資本金の額が1億円以下である法人については、年800万円までの上記の費用は損金算入が可能です。

 

 また、平成26年4月1日以後に開始する事業年度からは、資本金が1億円を超える法人であっても上記の交際費等の費用のうち、自社の社員及び役員以外に対する飲食費(いわゆる「接待飲食費」)の50%については損金算入することが可能になりました。

 

 よって、資本金1億円以下の中小法人については、年間800万円までの交際費等の金額を損金算入するか、接待飲食費の50%を損金算入するか選択できますので、接待飲食費がとんでもなく高額となる法人は一考の余地がありそうです。

 

 国税庁が3月26日に公表した平成25年度分の「会社標本調査」によると、交際費等の支出額が前年度比6.3%増加の3兆825億円となり6年ぶりに増加に転じた昨年度から2年連続で増加したことが明らかになりました。

 

 景気が良くなってきているということもあるかと思いますが、交際費の損金算入額の限度が引き上げられたことも一因になっているのかもしれません。交際費の範囲を押さえて損金の枠内に収まるようにしっかり対策してください。

 


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