2015/11/19
Q この度、事業上の必要性から会社でゴルフ会員権を取得することになり、他人が保有するゴルフ会員権を譲り受けました。このゴルフ会員権の取得にあたって、購入対価の他に名義書換料及び会員権業者へ仲介手数料も併せて支払いました。これらの名義書換料及び仲介手数料は経費として処理できますか?
A 経費として処理することはできず、資産計上をする必要があります。
他人が保有するゴルフ会員権を取得する場合に、他人の名義を自社へ変更するために支払う名義書換料や仲介手数料は、ゴルフ会員権の取得に直接係るものとして購入対価と共に資産計上されます。
ただし、資産計上される名義書換料は会員権の移転に伴うものに限られているため,法人会員記名式でその記名が特定の役職者に限られており,その役職者の転任により名義人を書き換える必要がある場合の名義書換料は,経費(交際費)に該当することになります。
具体例として、会社所有のゴルフ会員権は2名の個人名義を登録できる内容になっており、役員2名を登録していましたが、内1名の役員が今回退任するので、名義変更をすることになる様なケースが該当します。
交際費処理ができる根拠として、この書換費用は、ゴルフ場において接待等をするために必要とされる費用であり、ゴルフプレー料金の一部としての性格を有すると考えられるためです。
従いまして、名義書換料については、取得時点において支払うか又は取得した後に支払うかで取り扱いが異なるため注意が必要です。まとめますと次の様になります。
(1)ゴルフ会員権の取得時 ⇒ 資産計上
(2)ゴルフ会員権を取得した後 ⇒ 経費(交際費)処理
また、ゴルフクラブに支払う年会費やロッカー使用料については、ゴルフ会員権が資産計上されている場合は交際費として費用処理されますが、資産計上されずに給与として処理されている場合には会員である特定の役員又は従業員に対する給与となります。
上記規定をまとめると次の通りとなります。
(1)ゴルフ会員権を資産計上している ⇒ 交際費
(2)ゴルフ会員権を資産計上していない ⇒ 給与又は賞与
いずれの場合も経費となりますが、(2)の場合には所得税の源泉徴収事務も発生します。
このようにゴルフ会員権を取得する際には様々な費用の支出があり、これらの支出については、どのタイミングで支払うかによってその取り扱いが異なってくるためご注意ください。
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