2014/12/04
Q 節税のために、費用を1年分まとめて先払いするという事をよく耳にしますが、具体的にはどういうことなのでしょうか?
A 税法特有の「短期前払費用」を使えば、1年分の費用を今期の必要経費として算入することが可能になります。
1年分の費用を払うという事は前払費用になります。前払費用とは、法人が一定の契約により継続的に役務の提供を受けるために支出した費用のうち、その事業年度終了の時においてまだ提供を受けていない役務に対応するものと定義されています。従いまして、払った時には資産計上し、役務の提供を受けた時に必要経費として算入することになります。
しかし、1年以内に役務の提供を受けるものを支払った場合において、その支払った金額を継続してその年度の必要経費に算入しているときは、その支払った時点で必要経費に算入することが認められます。これを税法特有の「短期前払費用」と言います。
「短期前払費用」を適用する注意点として、以下の内容が挙げられます。
(1) 年度ごとに、年払・月払へと変更してはいけない(年払は継続して適用する必要があります)。
(2) 2年分など、1年を超える支払をした場合は適用ができない。
(3) 契約書で年払と表記されている。
(4) 未払となっていない(決算日までに支払が完了している)。
(5) 売上原価となる経費など収益と対応させる必要があるものは適用してはいけない。
(6) 一定の契約に従って継続的にサービスの提供を受けるものである(等質等量のサービスであることが必要)。
以上のように気を付けるべき点が沢山ありますので、詳しくは弊社担当者までお尋ねください。