2016/01/21
Q この度、ふるさと納税を行いました。税金が安くなるという事でたくさんの市区町村に行いました。もちろん税金メリットを最大限活かせる限度額(キャッシュバックされる税金の上限)まで行いました。他に注意することはありますでしょうか?
A よく忘れがちなのが、一時所得についてです。国税庁より「地方自治体から謝礼として贈られる地元特産品の経済的利益は一時所得として課税扱いになる」といった見解が出されています。
一時所得とは、臨時的・偶発的に得られる対価性のない所得のことを言います。生命保険金の満期返戻金の受取や懸賞・福引の賞金が代表例です(ちなみに死亡後3年を越えて支給が確定した退職手当金も一時所得です)。
一時所得の計算は下記の様になります。
(1)一時所得の金額=収入金額-収入を得るための支出金額-特別控除額 (最大50万円)
(2)課税の対象となる金額=一時所得の金額×1/2
上記の計算式をご覧いただいてもおわかりになります通り、特産品を受け取る場合、それは「収入金額」に該当します(送料が自治体負担であれば、これも収入金額に含めます)。しかし、ふるさと納税で支出した金額はその特産品を受け取るための支出ではないため「収入を得るために支出した金額」は0円なってしまいます。
特別控除額が最大50万円ありますので、課税されるケースは極めて稀かと思いますが、生命保険金の満期返戻金等がある場合は注意が必要です。さらには、50万円以上のふるさと納税を行っても税金メリットが最大限活かせる高所得者の方は注意が必要です。
一般的なサラリーマンの方であれば、給与所得と退職所得以外の所得が20万円以下であれば、確定申告の必要は有りません(この場合の20万円は、一時所得の2分の1で判定)。
最後に、ふるさと納税を行った場合、地方自治体によっては地元特産品と交換できるポイントを付与されるケースがあります。この場合はポイントを付与された時点で一時所得の計算を行うのではなく、ポイントを使い、実際に地元特産品を受け取った場合に一時所得の計算を行うことになりますのでご注意ください。
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