GERBERA PARTNERSブログ

住民税|住民税が安い自治体はありますか?

2016/06/16

Q 大きな企業があると住民税が安くなるという話を聞きました。

住んでいる地域ごとに住民税が違うと聞いたのですが、本当でしょうか?

 

A 道府県民税と市町村民税を合わせたものを一般に住民税と言います。(東京23区は都民税と特別区民税)

 

住民税は、所得の額に税率10%を乗じて算出した所得割と言われるものに、所得の額にかかわりなく、全員同額の均等割と言われるものを加算して算出します。(※)

 

所得割の計算に用いられる10%という税率はどの自治体も同じ税率です。(都道府県分 4%、市区町村分 6%)

 

均等割りは基本的に、市町村民税3,000円、道府県民税1,000円を合わせた4,000円です。しかし、自治体によって、この均等割に「森林環境税」等として300円から500円を加算したり、防災対策目的で500円を加算したりする自治体があります。

 

(例)

・大阪市の場合

(1) 市民税:年額3,000円+防災施策財源確保として500円 

 計 3,500円

(2)   府民税:年額1,000円+防災施策財源確保として500円

+森林環境税300円           

 計1,800円

 

・東京23区の場合

(1)  特別区民税:年額3,000円+防災施策財源確保として500円

 計 3,500円

(2)  都民税:年額1,000円+防災施策財源確保として500円

 計1,500円

 

 自治体のほとんどが防災施策財源確保のための500円を加算しています。このほか、神奈川県では、水源環境の保全・再生のための財源として「水源環境保全税」(超過課税)を実施(平成28年度まで300円が上乗せ)していたり、横浜市では、緑の保全・創造に資する事業の財源として「横浜みどり税」(超過課税)を実施(平成30年度まで900円が上乗せ)している自治体もあります。

 

 このように、均等割につては、自治体によって、若干の差があるようです。しかし、引っ越しをしたからという理由で大幅に税金が安くなった、高くなったと感じるほどの差ではないようです。

 

※このほかにも、利子割、配当割、株式譲渡割があります。

 

■利子割・・・利子所得等に対しては、利子等の支払いの際、他の所得と区分して5%の税率による一律分離課税を行います。また、この場合の徴収(特別徴収といいます。)は、利子所得等の支払をする金融機関等が行います。

 

■配当割・・・一定の上場株式等の配当等の所得に対しては、配当割として、配当等の支払の際、他の所得と区分して、所得税および復興特別所得税15.315%・住民税5%の税率による分離課税が行われます。この場合の徴収(特別徴収といいます。)は、上記の配当等の支払をする方が行います。

 

■株式譲渡割・・・源泉徴収を選択した特定口座内の上場株式等の譲渡に係る所得に対しては、株式譲渡割として、他の所得と区分して、所得税および復興特別所得税15.315%・住民税5%の税率による分離課税が行われます。また、この場合の徴収(特別徴収といいます。)は、上記譲渡の対価等の支払をする方が行います。

 

 


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