2021/09/15
A、結論から申し上げますと、後者(保険料=報酬)の考えとなります。従いまして、項目が保険料となっていても、収入=報酬と考えられることから消費税は課税されるものと考えます。
立替金とは、取引先、役員、従業員などが負担すべき金銭を会社・事業主が一時的に立て替えたときに使う勘定科目です。もう少し砕いて話をしますと、本来払うべき人、例えば商品発送する大元の人=請求書の宛名もこの人、なのにも関わらず、業務便宜上、間に入った第3者が変わりに立替払いしてあげたなどが具体的なイメージとなります。
貨物運送の場合の運送保険の場合は、運送依頼者からの付保の委任を受けた運送業者名で保険契約を締結することが認められています。今回のケースについては、運送業者名は「ヤマト運輸等の運送会社」で運送依頼者は「あなたの会社」になります。ここに「取引先」は関係ありません。
保険契約を締結していても、「保険による保証」という行為は「あなたの会社」に帰属することになることから、消費税法上、「立替金」処理すべき人は「ヤマト運輸等の運送会社」となります。
保険料を「取引先」に請求するか否かは「あなたの会社」の自由裁量で決められるものであることから、当然に「立替金」処理は認められせん。従いまして、取引先へ請求する項目についてはたとえ保険料と記載していても収入=報酬として処理することとなり、消費税は課税されます。
「あなたの会社」と「ヤマト運輸等の運送会社」間でのやりとりの保険料請求と、「取引先」と「あなたの会社」間でのやりとりの保険料請求は全く別物です。
「ヤマト運輸等の運送会社」は直接保険による保証サービスを行いません。あくまで保険会社が保証を行います。貨物運送の場合の運送保険の場合は、運送依頼者からの付保の委任を受けた運送業者名で保険契約を締結することが認められているだけですので、「ヤマト運輸等の運送会社」は「あなたの会社」へ立替請求をしているだけになります。
「取引先」と「あなたの会社」間では、あくまで業務委託契約締結のもと、業務遂行上「あなたの会社」の都合で「ヤマト運輸等の運送会社」を使っただけですので、先ほどの保険料請求とは全く質が違います。
くれぐれも勘違いしない様にしてください。それぞれの立ち位置をしっかり考えればおわかりいただけるかと思います。
◆ガルベラのメールマガジンに登録しませんか◆
ガルベラ・パートナーズグループでは毎月1回、税務・労務・経営に関する法改正や役立つワンポイントアドバイスを掲載したメールマガジンを配信しております。 加えて、メルマガ会員のみガルベラ・パートナーズグループセミナーに参加可能!
10秒で登録が完了するメールマガジン 登録フォームはこちら!