GERBERA PARTNERSブログ

所得税|インフルエンザ予防接種と医療費控除

2016/01/14

Q 毎年、インフルエンザの予防接種を受けています。子供が2人いますので、子供は2回ずつの接種に大人分を合わせて4万円近く費用がかかります。今期は前期よりもワクチン費用が値上がりしたというような理由で1回あたりの接種料がさらに高額になっていました。この予防接種にかかった費用は医療費控除できますか?

 

A たしかに、自費の予防接種にかかる費用は負担が大きいですよね。

 

 お子様をお持ちの家庭では、インフルエンザの予防接種以外にも、肺炎球菌ワクチン、Hibワクチン、おたふくかぜ、水痘、ロタ、子宮頸がん等、挙げたらきりがないほどあります。自治体によって助成されている地域もあるようですが、それがなければ、ほとんどのワクチンが1回接種あたり1万円超コース。

 

 しかも、1回接種したら終わりではなく、ワクチンによっては時期を空けて複数回接種が必要になりますので、各家庭の負担は相当です。我が家にも子どもが2人います。予防接種は1回たりの経費が高額なので正直に言いますと接種したくないのですが、命には代えられない!!と自分に言い聞かせて支払っていたのを思い出しました。

 

 以前、コンタクトレンズは医療費控除になるの?というブログでも紹介させていただきましたが、治療に直接かかわりのない費用は医療機関に支払ったものであっても、医療費控除にならないというのが大前提です。

 

 今回のインフルエンザ予防接種は、その名のとおり治療目的ではなく予防が目的なので、医療費控除の対象外となってしまいます。

ただし、B型肝炎患者を介護する同居親族へのワクチン予防接種費用については例外的に認められています。

 

 インフルエンザに関わらず、少子高齢化の日本経済にとって、国民の健康は何より重要なはずです。こういった予防接種は医療費控除を認めるか、地方自治体任せにするのではなく、国の責任として強い国家づくりに一環として対策を講じるべきではないのかというのが個人的な意見です。

 

 アメリカの医療費控除制度では直接的な医療行為の他に広義の医療行為も含まれ、予防するものも医療費控除に含まれているそうです。まだまだ日本の医療費控除制度も見直す余地はありそうですね。


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