2015/04/20
Q 結婚・子育て資金に充てるための資金を両親から贈与してもらった場合に非課税となる費用はどの部分までなのでしょうか。
A 結婚・子育て資金の一括贈与非課税は、両親や祖父母などから子・孫等(受贈者)に結婚・子育て資金を一括して贈与した場合に子・孫等(受贈者)ごとに1,000万円(結婚関連費用は300万円)を限度に贈与税を非課税とするもの(本年4月開始)ですが、同制度の非課税となる対象の費用の詳細が3月31日に公布された租税特別措置法関係の政省令と内閣府告示により明らかになりました。
明らかとなったものは、まず、1,000万円までが非課税となる子育て費用の範囲は、出産等費用、子の医療費および育児関連費用と規定されました。
具体的には、出産等費用は、分べん費や入院費など出産のために入院から退院までの間に要する費用で病院等に対し支払われるものなどが非課税となり、それに対し、出産する病院などに行くための交通費は対象外となります。
また、子の医療費及び育児費用は、小学校入学前の子に関するものに限り治療費等や医薬品で病院等や薬局に対し支払われるものなどが非課税となり、それに対し、薬局で購入した処方箋に基づかない医薬品やおむつ代は非課税となりません。
なお、この育児に関する費用は平成25年度税制改正で創設された教育資金一括贈与非課税措置と対象範囲が一部重複しますが、1回の支払につき結婚・子育て資金非課税と教育資金非課税との重複適用は無い点に注意が必要です。
300万円までが非課税となる結婚関係の費用の範囲は、婚礼費用および新居の家賃・引越し費用と規定されました。
具体的には、婚礼費用は結婚披露宴や衣装の貸与などに関する費用で婚礼事業者等に対し支払われるもの(婚姻日の1年前から後のものに限る)が対象となります。
また、新居の家賃・引越し費用は、賃貸借契約締結後3年以内に支払われる家賃や共益費(婚姻日の前後1年以内に受贈者が契約を締結したものに限る)、運送業者等に支払われる引越し費用(婚姻日の前後1年以内に支払われるものに限る)が対象となります。
結婚・子育て資金の一括贈与非課税制度を利用するにあたりこれらの対象費用の判断に迷われるケースも多いかと思います。結婚・子育て資金の一括贈与非課税制度をご活用の際は、是非一度ガルベラ・パートナーズグループへご相談ください。