2024/11/06
A、1922年(大正11年)、日本で最初の社会保険制度「健康保険法」が制定されました。
第一次世界大戦前後、我が国においては、結核等の流行による死亡率の増加、出生率の低下が問題となっていました。また、軍需産業の発展に伴う生産拡大は、主に工場労働者の職場環境の悪化を招き、負傷率、疾病罹患率が高まるなど、国家としてこの課題に対峙する必要がありました。それまでの我が国における医療政策といえば、貧困者への救貧対策が主で、限定的に行われているに過ぎませんでした。
やがて、労働環境改善の為「労働保険」導入の機運が一部で高まりましたが、政府による調査の結果、疾病と傷病を対象とする「健康保険」の導入が優先とされました。
そして、1922年(大正11年)4月22日、日本で最初の社会保険制度「健康保険法」が制定されました。
日本における社会保障制度成立には、以下の要因が影響したと考えられます。
第一次世界大戦を機に、賃金は上昇し続けましたが、同時に物価も急騰した為、実質賃金はほぼ横ばいとなりました。結果、多くの国民の生活に余裕はなく、各世帯にとって医療費は大きな負担となっており、国家として対応する必要が出てきました。
世界情勢が変化してゆく中、我が国においても国民の権利を求める動きが活発化しました。高まる労働運動や社会運動に対し、政府は社会情勢の不安要素を解消する必要性を感じていたと思われます。
1883年、世界初の社会保険制度となる「疾病保険法」がドイツで成立しました。これに端を発し、先進国では社会保険制度が普及しました。このような動きは、第一次世界大戦後、国際協調路線を歩み始めていた日本に大きな影響を与えたと考えられます。
時は下り、1961年(昭和36年)4月1日、「国民皆保険」が実現されました。現在、日本国民は国内のどこでも当たり前のように医療を受けることが出来ます。一方で、この制度を支える現役世代の労働人口は今後減少してゆく見込みです。社会保険料の存在が現役世代の生活が圧迫し、将来に希望を持てなくなるようでは困ります。制度の見直しを行いながら、その時代に沿った形を模索していただきたいものです。
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