2016/07/05
Q 10月から短時間労働者の社会保険加入の条件が変わると聞いたのですが、具体的にどのように変更されるのでしょうか?
A 平成28年10月1日から、短時間労働者に対する厚生年金保険・健康保険の加入条件が変更されます。
従来は、「1日または1週の所定労働時間」および「1月の所定労働日数」が同じ事業所に使用される通常の労働者の4分の3以上であることが社会保険の加入条件でした。
10月1日以降は、「1日または1週」というのが、「1週の所定労働時間」のみに変更になります。つまり、「1月」および「1週」の所定労働時間が通常の労働者の4分の3以上であることが加入条件となります。
更に、今までの「被保険者として取り扱うことが適当な場合は、総合的に勘案し被保険者の適用を判断すること」という要件も廃止され、今後は、資格取得の基準がより明確になります。
また、「4分の3」の基準を満たさない場合でも、下記の要件すべてを満たす場合は、新たに社会保険に加入することになり、いよいよ適用拡大がスタートします。
1.常時500人を超える社会保険の加入者を使用する企業に勤めていること
2.1週の所定労働時間が20時間以上であること
3.学生でないこと
4.月額賃金が8.8万円以上であること
5.雇用期間が継続して1年以上見込まれること
常時500人を超えるかの判定は、事業所ごとではなく、企業ごとに行われます。
平成27年10月から平成28年7月までのうち、6か月以上500人を超えたことが確認された場合は、8月頃に年金機構より「施行日に特定適用事業所に該当する旨のお知らせ」が送付されますので、ご確認ください。
<厚生年金保険の標準報酬月額も変わります!>
今後は月額賃金8.8万円の方も加入となるため、平成28年10月1日より、厚生年金保険の標準報酬月額の下限に新たな等級が追加されます。第1等級が88,000円~93,000円となります。
今回の改正では、「平成31年9月30日までに検討を加え、その結果に基づき必要な措置を講ずる」と発表されています。今後は、更に加入者を増やす方向ですので、対象となる企業も拡大していくでしょう。
今から、社会保険料の増加にむける対策だけでなく、短時間労働者をどのように活用していくのか、それぞれの企業に合う雇用管理を行うことが必須です。
弊社では、就業規則や社内規定の作成も含め、様々な人事制度のご提案を承っております。ぜひお気軽にご相談ください。
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