GERBERA PARTNERSブログ

外国人雇用|「技能実習生の保護」について

2020/02/28

Q、2020年2月27日の報道記事によると、技能実習生へ私生活の自由を制限したとし、監理団体の職員が技能実習適正化法違反(禁止行為)容疑で逮捕されたとのことで、技能実習生の自由、生活の扱いに関する法律とは。

  A、『外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律』があり、その中の「第三節技能実習生の保護」に定められております。  

解説(公開日:  最終更新日:

 

第三節 技能実習生の保護

(禁止行為)

 

第四十六条

実習監理を行う者(第四十八条第一項において「実習監理者」という。)又はその役員若しくは職員(次条において「実習監理者等」という。)は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、技能実習生の意思に反して技能実習を強制してはならない。

 

第四十七条

実習監理者等は、技能実習生等(技能実習生又は技能実習生になろうとする者をいう。以下この条において同じ。)又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他技能実習生等と社会生活において密接な関係を有する者との間で、技能実習に係る契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

2 実習監理者等は、技能実習生等に技能実習に係る契約に付随して貯蓄の契約をさせ、又は技能実習生等との間で貯蓄金を管理する契約をしてはならない。

 

第四十八条

技能実習を行わせる者若しくは実習監理者又はこれらの役員若しくは職員(次項において「技能実習関係者」という。)は、技能実習生の旅券(入管法第二条第五号に規定する旅券をいう。第百十一条第五号において同じ。)又は在留カード(入管法第十九条の三に規定する在留カードをいう。同号において同じ。)を保管してはならない。

2 技能実習関係者は、技能実習生の外出その他の私生活の自由を不当に制限してはならない。

(主務大臣に対する申告)

 

第四十九条

実習実施者若しくは監理団体又はこれらの役員若しくは職員(次項において「実習実施者等」という。)がこの法律又はこれに基づく命令の規定に違反する事実がある場合においては、技能実習生は、その事実を主務大臣に申告することができる。

2 実習実施者等は、前項の申告をしたことを理由として、技能実習生に対して技能実習の中止その他不利益な取扱いをしてはならない。

 

今回発覚した禁止行為は、福岡県の監理団体の職員が、技能実習生の私生活において「規則を守らないと罰金を徴収する」や、「スマートフォンを没収する」といった行為があったとのことで、これらの行為は技能実習適正化法違反(禁止行為)の疑いで、元監理団体職員を逮捕し、全国では初めての逮捕者です。

 

このような事態が発生し、技能実習生を管理する監理団体は、人権侵害などの行為がないよう技能実習適正化法を職員への教育がさらに必要となります。また、技能実習生にも従業員と同様に労働基準法が適用されるので、技能実習生に不利益の取扱いがないように実習実施者(受入れ企業)が守っているか確認も必要となります。

 

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