2026/02/20
A、結論から申し上げると、制度上は「移民を前提とした仕組み」ではありません。 ただし、良い機会でもあるので言葉の定義や社会的な受けとめ方などまとめてみましょう。
最初に「移民」と「技能実習制度」の違いについて見ていきましょう。
国際的には、仕事や生活上の理由から一時的または、永続的に現在の居住地(国)を離れ、別の地域や国へ移動して暮らす人々を広く移民と呼ぶことが多いです。一方、日本では、永住や定住を前提とした受入れを指すことが一般的で、日本政府が明確に「移民政策」と位置づけていない制度は、在留期間が数年あったとしても直ちに移民制度とは言えないということです。
そもそも技能実習制度は、技能移転による国際協力が目的で1993年に創設された制度で設計上は定住を目的とした移民制度ではありません。
上記のように制度設計上、定住を目的としたものではありませんが、実態としては人手不足の分野で労働力として活用されるケースも多く、実習期間中は地域で生活する「生活者」でもあり「長期滞在外国人」という見かたから移民的側面が語られることがあるのではないかと思われます。
さらに、将来的に別の在留資格へ移行するケースがあることも「定住化につながるのでは」との印象を持たれる理由の一つであるかもしれません。
重要なことは、「制度の目的・法的位置づけ」と「自社がどのような受入れ体制を整えるか」を分けて考えることにあります。技能実習制度は、適切に運用すれば国際貢献と人材育成の両立を図る仕組みであり、移民政策そのものとは制度上明確に区別されているということです。
技能実習制度を活用することが、直ちに「移民を助長する」とは言えません。
制度はあくまで期間限定の技能移転を目的とする仕組みであること。大切なのは、言葉のイメージに振り回されるのではなく、制度の実態と自社の方針を冷静に考え整理することです。正しい理解のもとで判断すれば、過度に不安視することはないと言えるでしょう。
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