2016/11/15
Q 平成30年4月から無期転換の申込みがはじまるそうですが、定年後に再雇用している1年更新の職員も、5年を超えて契約更新した場合には、申込みがあれば、無期雇用に転換することになるのでしょうか?
A 労働契約法の改正により、「無期転換制度」が定められました。
同一の使用者との間で、有期労働契約が通算で5年を超えて繰り返し更新された場合に、労働者の申込みがあれば、無期労働契約に転換することになります。
多くの会社が定年後の従業員を、1年未満の契約で継続雇用しています。
定年を迎えて、一度有期契約となった者も5年を超えて更新されると、同じように申込みによって、再び無期雇用契約に転換しないといけないのでしょうか?
なにもしなければ、当然、無期雇用申込権が発生することになります。
では、これを避けようとするとどのようにすればいいのでしょうか?
□無期転換ルールの特例
労働局長の認定を受けることで、定年退職後の有期契約には、無期転換ルールが適用されない特例措置の対象にすることができます。
この認定を受けるには、雇用管理措置の計画である「第二種計画認定・変更申請書」を作成し、都道府県労働局長に申請が必要です。
申請後は、都道府県労働局において審査が行われ、その結果、認定通知書または不認定通知書が交付されます。
提出した計画が適当である旨の認定を受けてはじめて、特例措置の対象となり、その事業主に定年後引き続いて雇用される期間は、無期転換申込権が発生しないことになります。
尚、継続雇用の高齢者についての申請は、一事業主につき一回すればよく、複数回する必要はありません。
□労働局長の認定後は?
都道府県労働局長は、特例に関する認定を受けた事業主に対し、提出した計画に記載された事項の確認を行うことがあります。
もし認定が取り消されたとしたら、当然ですが、特例の適用もなくなります。この場合、通常の無期転換制度が適用され、それまで特例の対象となっていた労働者であっても、無期転換申込権が発生することになります。
無期転換制度が本格的にスタートする平成30年度まで、あと少しです。今からしておくべき対応策として、特例措置をうけるための正確な「計画書」を作成し、提出することだけでなく、今後の有期契約労働者に対する規定・様式の整備も必要です。
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