GERBERA PARTNERSブログ

国際労務|就業規則や労務文書を英語に翻訳する際の注意点(2)

2021/06/01

Q、当社では外国人従業員が増えてきました。就業規則を英語に翻訳してルールを浸透させたいですが、就業規則を英語に翻訳する際の注意点を教えてください。

A、日本企業の就業規則は、日本人の従業員が読んで理解できるように書かれています。そのため、外国人従業員のために就業規則を英文に翻訳したとしても、そのまま翻訳すると意味が難解で伝わらなかったりします。英文翻訳する際に避けるべき間違いを以下にいくつか示します。

 

解説(公開日:2021/06/01  最終更新日:2021/06/04 )

 

(1)同じ語源の単語を重複して使わないこと

1つの文の中で、動詞と名詞の両方に同じ語源の単語を使うのは避けましょう。下記の例文において、”employees” を “those” に置き換えた理由は、同じ語源の単語を連続して使用すると読者が混乱し、文法的には正しくても自然に聞こえないからです。

 

原文:

会社は、入社を希望する者の中から選考し、所定の手続を行った者を従業員として採用する。

 

悪い例:

The Company shall select applicants from those who are desired to enter the Company, and employ as employees such applicants who have followed the prescribed procedures.

良い例:

The Company shall select applicants from among those who wish to join the Company, and employ those who have completed the prescribed procedures as employees.

 

この翻訳では、”employ” という語源を再び使用しないように、”employees” を “those” に置き換えています。この場合は、”that” の複数形である代名詞 “those” の方が適しています。

 

(2)正しい単語を選択する

多くの翻訳者や翻訳ソフトウェアがよく犯すもう1つの大きな間違いは、就業規則の翻訳の際に、正しい適切な単語を選択できていないことです。

翻訳においては、「文脈」と「正確性」が非常に大切です。特に、翻訳の正確性が、外国人従業員が貴社の就業規則をどのように理解し、それらの就業規則に従ってどのように行動するかに直接関係しています。

 

原文:

従業員として入社を希望する者は次の各号に掲げる書類を提出するものとし、会社は、書類選考、面接試験を行い、入社を希望する者から合格者を決定する。ただし、会社が認めた場合は、書類の一部の提出を省略することがある。

 

悪い例:

Those are desired to enter the Company shall submit the documents listed in the following items, and the Company shall determine successful applicants from them by carrying out document screening and interviews. Provided,however, that the submission of some of such documents may be omitted when accepted by the Company.

良い例:

Those who wish to join the Company shall submit the documents listed in the following items, and the Company shall conduct document screening and interviews to determine the successful applicants from those who wish to join the company. However, the Company may omit submission of some the documents if approved by the Company.

“wish” と “desire” は非常に似た意味を持っていますが、一般的に “desire” という言葉は、契約書や会社の就業規則には書いてはいけません。なぜなら、”desire” は “wish” に比べて、より感情的な意味が含まれているからです。

 

置き換えた2つ目の単語は “accepted”です。これを “approved” にしました。ここでは、会社が独自の採用プロセスについて決定したものだからです。また、書類は通常”accepted” ではなく “approved” されるものですので、その意味からも書き換えました。

 

(3)何度読んでも理解できない英訳にしない

無理に英訳を和訳と同じ形式にしてしまうと、様々な問題が発生します。その中でも特に大きな問題となるのが、就業規則の英訳が非常に硬くなり、何度も読まないと理解できないということです。良い翻訳とは、文の構造を変えても、文の意味は原文のままであることです。

 

原文:

採用内定者が次の各号のいずれかに該当する場合は、内定を取り消し、採用しない。

 

悪い例:

The Company shall withdraw its offer of employment to an applicant whom, according to the screening procedure, it has been informally decided to employ, In the event of any of the following.

良い例:

In the event that the Successful Applicant falls under any of the following items, the offer shall be rescinded and the candidate shall not be employed.

 

英語は、直接的な表現をすることから、詳細の記載も必要とする言語です。しかし同時に、語彙の選択と言語の流れが非常に重要といえます。就業規則を日本語から英語に翻訳できるようになるには、多くの時間と経験が必要です。就業規則を英訳する際に、会社や翻訳者がこのような間違いに気をつけていれば、正しい判断ができると言えます。

 

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