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労働者派遣|派遣元が替わってからも同じ派遣先に勤務する派遣労働者の抵触日は?

2018/11/05

Q、当社は派遣労働者を受け入れていますが、1か月前までA社から派遣されていた派遣労働者が今度は別の派遣会社B社から同じ課に派遣されてきました。この場合の個人単位の期間制限はA社から派遣され始めた日からの3年となるのでしょうか?



 

A、有期雇用の派遣労働者の場合、同一組織に派遣されて3年が期間の制限となります。この期間制限は個人に係るため、派遣元が替わった場合でも通算されます。受入れ側の派遣先として、派遣労働者を受け入れる場合には、同一組織内での派遣受入れの有無を確認して管理する必要があります。

 

解説(公開日:2018/11/05 最終更新日:2018/11/09)

 

平成27年の派遣法改正により、有期雇用派遣労働者を受け入れる場合の労働者派遣の期間制限は派遣先事業所単位と個人単位の2種類となりました。

この期間制限を超えた、派遣受入れが出来なくなる日を抵触日と言います。

個人単位の期間制限は3年間ですが、この期間は派遣元が替わった場合でも通算される為、受入れ側である派遣先では直近の3カ月以内に同じ派遣労働者を受け入れていなかったかを派遣先管理台帳及び同一組織内での派遣先責任者より確認することが必要となります。

また派遣元である派遣会社は、派遣労働者に対して期間制限となる日を通知する必要があるため、前職での経歴について派遣労働者本人から聞き取りをすることが求められます。

 

■ 期間制限とは

(1)派遣先事業所単位の期間制限

派遣先の同一事業所に対して派遣できる期間は、原則3年が限度です。

派遣先が3年を超えて派遣を受け入れる場合は、派遣先の事業所の過半数労働組合等からの意見を聴く必要があります。

 

(2)個人単位の期間制限

同一の労働者を、派遣先の事業所における同一の組織単位に対し派遣できる期間は3年が限度となります。

 

「事業所」「組織単位」の定義
事業所
工場、事務所、店舗等、場所的に独立していること、経営の単位として人事・経理・指導監督・働き方などがある程度独立していること、施設として一定期間継続するものであることなどの観点から、実態に即して判断されます。

※雇用保険の適用事業所に関する考え方と基本的には同一です。
組織単位
いわゆる「課」や「グループ」など、業務としての類似性、関連性があり、組織の長が業務配分、労務管理上の指揮監督権限を有するものとして、実態に即して判断されます。

厚生労働省 「平成27年労働者派遣法改正法の概要」より

 

(1)の派遣先事業所単位の期間制限は、事業所単位、例えば1支店で派遣労働者を受け入れた日からとなるため、途中で派遣元会社が替わっていても通算されます。

このため、派遣先会社は派遣元会社に期間制限となる日を通知することが義務付けられています。

(2)の個人単位の期間制限は、組織単位、例えば支店内の経理課で派遣労働者を受け入れた日が起算日となり、同一の派遣労働者が派遣元会社を替えて派遣されても通算されます。

 

注意する点としては、個人単位の期間制限前に派遣先事業所単位の期間制限が到来した場合は、派遣先での期間延長の意見聴取がなされなければ、事業所単位の期間制限が優先されます。

 

■ 労働契約申込みみなし制度

期間制限を超えて派遣労働者を受け入れた場合は違法な派遣となり、対象となる派遣労働者に対して、派遣先企業が労働契約を申し込んだものとみなされる制度が適用されることになります。

 

くわしくはこちらをお読みください。

ガルベラブログ「派遣先は要注意。「労働契約申込みみなし制度」への対応出来てますか?

 

ご質問のようなケースでは、個人単位の期間を通算せずに管理していた場合には、期間制限を超えてしまい、労働契約申込みみなし制度が適用されます。

このため、派遣労働者が希望した場合には、派遣先は直接雇用することになってしまいます。

 

こういったことが起きないためにも、派遣労働者を受け入れる際には、直近の3カ月以内に同じ派遣労働者を受け入れていなかったかを派遣先管理台帳及び同一組織内での派遣先責任者より確認することが必要となります。

※ 派遣の受入れをしない期間が3か月を超える場合には、クーリング期間とみなされて原則は期間通算されません。

 

派遣元より派遣労働者に関する通知を受けた際には、同じく労働者派遣法で禁止されている、派遣先会社で直接雇用していた者の1年以内の派遣受け入れと併せて確認することを社内のルールとして標準化しておくとよいでしょう。

 

このように、改正派遣法は、受け入れ先である派遣先会社が講じなければならない措置が課せられており、派遣会社に任せきりではなく自主的な管理がこれまで以上に求められています。

 

弊社では、労働者派遣に関する労務管理について、実務上の観点から様々なご相談に対応させていただいております。ぜひお気軽にご相談ください。

 
 


 
 

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