GERBERA PARTNERSブログ

中国|中国事業において人員削減を行う際の留意点

2015/07/15

Q 中国で製造業を行っていますが、人件費の高騰によって、事業を縮小せざるを得ない状況です。人員を削減しなければならないのですが、リストラを進めるにあたり留意点について教えていただけないでしょうか。

 

A 中国では、企業のリストラは発生原因により、経済性リストラ、優化性リストラ、構造性リストラと、3つに分類されます。

 

 このうち経済性リストラというのが市場の縮小や企業の経営不振により売上が激減した結果、経営コストの削減を目的としてやむを得ず行う解雇行為をいいます。

 

 この経済性リストラについては、1995年に施行された中国労働法第27条にその手続きについて明示されています。経営において重大な困難が生じた場合は、30日前に従業員全員に対して報告を行い、労働行政部門に報告を行ったうえで、人員削減を行うことができるとされています。

 

 また、2008年に施行された中国労働契約法第41条においても、さらに細かく規定され、人員削減にあたって優先的に継続雇用しなければならない人材について明示されるにいたりました。

 

 リストラの具体的なプロセスは、地方政府によって若干異なりますのでここでは上海におけるリストラのプロセスについてご案内します。

 

 まず、労働契約法第41条の規定に従って、今回実施するリストラの法的原因を明確にします。次に、削減予定の従業員人数や比率がリストラの条件を満たすかどうかを確認します。

 

 その後、従業員全体に状況を説明のうえ、意見を聴取します。また、リストラ方案について協議を行い、1か月後に労働行政部門に報告のうえ、必要書類を提出します。

 

 労働行政部門から文書で通知を受けたのち、最終的なリストラ案を公布して実際にリストラを行い、解雇対象となった従業員に対して経済補償金を支払います。

 

 企業は、リストラを実施する際には必ず上記のプロセスを守らなければならず、もしこれらの進行に違法性があった場合は、リストラの成否が分かれるといっても過言ではありません。法律には十分に注意してリストラを進めてください。

 

 中国におけるリストラについて、みずほ銀行に記事を寄稿しました。ぜひご一読ください。

 

『みずほ銀行 Mizuho China Monthly 7月号』

mizuho

  

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